先日、電通が、2019年の日本国内の広告市場について、まとめたレポートを発表していました。
実は、この中に、オウンドメディアの制作費についても、言及されているんです。
参考)
D2C/CCI/電通/電通デジタルが共同でインターネット広告媒体費の詳細分析を実施
2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/0317-010029.html
そこで、今回は、リスティング広告と対比されがちなオウンドメディアの、その制作費の相場について解説していきます。
オウンドメディア 制作費の相場
オウンドメディア 制作費の相場を調べてみました。
まず、初期費用です。
初期費用でも、大きく分けて、2パターンあります。
- 自社でオウンドメディアを作る
- web制作会社などに外注してオウンドメディアを作る
それぞれ、解説します。
でも、その前に、オウンドメディアといっても、いろいろなパターンがあるので、今回は、いわゆる、コンテンツマーケティングのような記事形式のオウンドメディアを作る場合を想定して解説します。
自社でオウンドメディアを作る場合の 初期制作費
意外と忘れがちですが、最低ラインは、人件費だけで、オウンドメディアは作れます。
すなわち、キャッシュアウト、0円でも、オウンドメディアを作れます。
たとえば、オウンドメディア 制作費の内訳を以下のように定義すると、
オウンドメディア 制作費の内訳
- コンテンツ制作費
- ドメイン、SSL、サーバ費用
- オウンドメディア自体の制作費
として、考えると、
たとえば、
アメーバブログ(アメブロ)
https://ameblo.jp/
はてなブログ
https://hatenablog.com/
これらを使えば、コンテンツ制作費の人件費だけで、オウンドメディアを作れます。
つまり、最低ライン、自社で作る場合、0円もありえます。
web制作会社などに外注してオウンドメディアを作る場合 初期制作費
いわゆる、アウトソーシングをして、オウンドメディアを作る場合の初期制作費になりますが、この場合も、コスト計算としては、こうなります。
オウンドメディア 制作費の内訳
- コンテンツ制作費
- ドメイン、SSL、サーバ費用
- オウンドメディア自体の制作費
この場合、アウトソーシングするので、ドメイン、SSL、サーバ費用も外注すると、
初期制作費用で、このくらいかかります。
- コンテンツ制作費:人件費 0~100万円程度
- ドメイン、SSL、サーバ費用:数千円~30万円程度
- オウンドメディア自体の制作費:30万円~500万円程度
というかんじでした。
ちなみに、ネットでリサーチしてみましょう。
Googleから「オウンドメディア 制作費」で検索すると、
調べてみた結果、企業に自社のオウンドメディア構築を依頼した場合にかかる構築費用は平均40万円程度かかります。
引用:Invision
オウンドメディアの構築費用の相場は?自社と外注する場合を徹底比較
https://www.invision-inc.jp/column/2018/07/30/ownedmedia-marketprice/
20万円~300万円くらい
参考:web幹事
オウンドメディア構築の費用と相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】
https://web-kanji.com/posts/owned-media-price
という情報でした。
ちなみに、どちらも、2018年の情報のようです。
こうなると、相場観がブレますよね。
*仕様にもよって変化しますからね。
そこで、実際に、オウンドメディアの初期制作費で、
発注の多い、金額のボリュームゾーンを個別に調査してみました。
すると、2020年1月時点での調査で、100万円前後が多かったです。
オウンドメディアの初期制作費の内容的には、
- CMS(ワードプレス)設定
- デザイン制作
- 機能追加
- Google系サービスとの連携
- 初期の記事投稿
- CTAなどの固定部分や固定ページ制作
などで、だいたい、このくらいの相場が多いみたいです。
つづいて、オウンドメディアの制作後の運用費について解説します。
オウンドメディア 運用費 の 相場は?
オウンドメディアの制作後の運用費についても、
- 自社で運用
- web制作会社などに外注してオウンドメディアを運用
と2パターンがあります。
こちらも、自社運用の場合から、その制作費を調べてみます。
自社で、オウンドメディア 運用する場合の費用
費用の内訳は、以下です。
- コンテンツ制作費
- ドメイン、SSL、サーバ費用:数千円~30万円程度
これが、運用費になってきます。
記事を作っていくコンテンツ制作費は、自社で行う場合、
やはり、人件費のみなので、
結果的に、ドメイン、SSL、サーバといったインフラ費用で、
もっとも安い価格は、0円です。
web制作会社などに外注した場合の オウンドメディア 運用費
気になるのは、外注した場合のオウンドメディア 運用費です。
内訳は、自社の場合と変わらないかと思いきや、少し事情が変わってくるところもあります。誰に何を依頼するかによって変わってくるのです。
外注した場合のオウンドメディア 運用費の内訳
- コンテンツ制作費
- ドメイン、SSL、サーバ費用:数千円~30万円程度
- 取材費、キャスティング費
- 動画制作費、編集費
- 素材制作費
後ろの3つは、コンテンツ制作費に含まれるケースもありますが、そうではないケースもありますのでご注意ください。
では、ネットリサーチをしてみましょう。
運営費用はコンテンツの制作内容や本数によりますが、概ね月間で数十万円程度という相場が見えてきました。
引用:web担当者のための見積もり相場ガイド
オウンドメディア構築 運用の最新相場調査:2018年12月版
https://www.webtanguide.jp/reports/s0011/
運用費は月額1万5,000円前後~5万円前後が相場
引用:アイミツ
オウンドメディア制作の平均費用と料金相場【2019年完全版】
https://www.webtanguide.jp/reports/s0011/
まったく、違う規模感の相場が出てきましたね・・・
ということで、当サイトでも、以前に調べたデータがあったので、
記載しますと、、、
2019年現在オウンドメディアを運営した人の回答結果だと、
10万円以上 6.4%
4~5万円 2.1%
3~4万円 4.3%
2~3万円 4.3%
1~2万円 6.4%
というかんじでした。
仮に毎週1本更新で考えると、オウンドメディアの運用費は、月額で、20万円程度になるのかもしれませんね。
BtoBマーケティング オウンドメディアの運営費についての詳細
https://saras-wati.net/news/owndmedia-btob-data201912/
上記の相場観を見ていただけると、わかるのですが、プロモーションの方法として、そんなにオウンドメディアに執着すべきなのでしょうか?
全体の成長率で比較してみると、見えてくるかもしれません。
リスティング広告とオウンドメディア制作、投資が多いのは?
そこで、先ほどの、電通さんが発表していた2019年の日本の広告費の話に戻ります。
D2C/CCI/電通/電通デジタルが共同でインターネット広告媒体費の詳細分析を実施
2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/0317-010029.html
このレポートを見ると、
リスティング広告は、2019年も好調だった模様です。
前年比で、17%程度伸びています。
web広告自体の伸び率が、+14%なので、そこから考えると、同じくらい伸びているので、順当といったところでしょうか。
ただ、web広告の代表格であるリスティング広告と、対比されるオウンドメディアの施策は、どうだったのでしょうか?
オウンドメディアの施策は、以下の点から、企業の広告活動を自社で行う、というのが発端になっている部分でもあります。
- アドフラウド(広告詐欺)
- 個人情報保護
cookieの問題もそうですが、
いわゆる、アドフラウド(広告詐欺)も課題となっています。
そのため、オウンドメディアに対応も含めたインターネット広告制作費は以下のように伸びていました。
2019年のインターネット広告制作費 3,354億円(前年比 +7.9%)
引用:電通 2019年 日本の広告費
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/0311-010027.html
そうなると、
- リスティング広告の成長率は +17%
- オウンドメディアの制作費の成長率は +7.9%
やはり、リスティング広告のほうが、投資としては、多い結果になりますね。
ただ、リスティング広告は、運用型広告なので、資産にはなりません。
オウンドメディアは、記事やコンテンツを作れば作るほど、自社の資産として成立していきます。
- この違いを経営者や、webマスターが、どう考えるか。
- 長い目で見たときに、売上が多く取れるのは、どちらになるか。
そういう観点も必要にはなりますね。
ちなみに、アドフラウドは、広告業界で、まじめにやっている人にとって、もっとも大敵なものだと思うので、啓蒙の意味もこめて、アドフラウドについての記事を掲載しておきます!
不正広告「アドフラウド」とは?見抜き方と騙されないための対策を徹底解説!
https://growthhackjournal.com/article/acquisition/eventreport-appsflyer2-2/
まとめ:オウンドメディア 制作費 相場 いくら?
このように、オウンドメディアの制作費には、
- 初期
- 運用費
があります。
そして、あまり相場がなさそうなかんじでした。
あえて、私の調査をまとめとして掲載するなら、
2020年1月時点では、
- オウンドメディア 初期制作費:100万円程度
- オウンドメディア 運用費:20万円程度
というかんじです。
webマスターなら、今後、オウンドメディアでの集客を考えるにあたって知っておきたいところですよね。
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