Google広告といえば、大きく分けると、
- 検索エンジンの検索キーワードに基づいて表示するリスティング広告
- Googleの広告ネットワークに、バナーなどの広告を配信するGDN広告
の2種類があります。
どちらもCPC(クリック課金)なので、比較的、web広告としては配信しやすい広告の形態になっていますね。
また、どちらも、スマホ でも広告を配信可能です。
GDNの強みは、
- リマーケティングでの広告配信ができる
- リスティング広告に比べて、クリック単価が安い
という点です。
今回は、そんなGDN(Google Display Network)で、非常に良い設定であるカスタムインテントオーディエンスをまとめていきます。
簡単に言うと、カスタムインテントオーディエンスは、
購入意欲の高いユーザーをGoogleが調査してきて、
そんなユーザーに向けての広告配信ができる仕組み
です。
その効果、期待できると思いませんか?
カスタムインテントオーディエンスとは?
カスタムインテントオーディエンスとは、google広告のGDNで設定のできる、広告配信の1つの方法です。
カスタムインテントオーディエンスは、事前に、広告配信者が、自社商品、サービスに関するURLや、キーワード、アプリを登録することから始まります。
この登録情報の内容をもとに、Googleが、積極的に検索しているユーザーをまとめてくれて、そんなユーザー群に対して、広告を配信できる仕組みです。
参照:Google広告ヘルプ カスタムインテントオーディエンスについて
https://support.google.com/google-ads/answer/9069938?hl=ja
カスタムインテントオーディエンスは、「インタレストカテゴリー」の中にある「カスタムインテント」というところで設定します。
広告グループに対して、セグメント配信するイメージになります。
ちなみに、GDNなので、ディスプレイキャンペーンだけではなく、動画でのディスプレイ広告配信も可能です。
ちなみに、このカスタムインテントオーディエンスは、Google広告にアップデートされてから設定できるようになった広告の配信方法なので、一般にリリースされてから、1年くらいが経過しているサービスです。
また、カスタムインテントオーディエンスには、もう1つ面白い特徴があります。
それは、あらかじめGoogleが購入意欲の高いと推定されるユーザーのオーディエンスを用意してくれている、ということです。
それもカテゴリごとに、用意されています。
具体的には、どんなカテゴリをGoogleさんが用意してくれているかを列挙します。
- アパレル
- アクセサリ
- コンピュータ、周辺機器
- 幼児、子供向け製品
- スポーツ、フィットネス
- 教育
- ソフトウェア
- 旅行
- 不動産
- 美容商品、サービス
- 家電
- 自動車、乗り物
- 就業状況
- 金融サービス
etc
上記は、一例です。
Googleが用意しているインテントオーディエンスは、たくさんあります。
カスタムインテントオーディエンスの設定方法
カスタムインテントの設定方法は、結構いろいろなwebサイトで解説されていますので、詳細に関しては、ほかのwebサイトでご確認ください。
といっても、一例として、カスタムインテントオーディエンスの設定方法について説明してくれているありがたいサイトについて、リンクをしておきます。
以下のようなサイトで、
カスタムインテントのオーディエンス設定方法が書かれています
https://anagrams.jp/blog/google-display-network-custom-intent-audiences/
ただ、カスタムインテントオーディエンスの設定方法で重要なことが2つあります。
最低10万以上の推定値のオーディエンス設定
これは、単純に、配信がされるかどうかの問題です。
あまりにターゲットを絞りすぎても、広告が配信されないです。
シミュレーションの時点で10万以下のオーディエンスであれば、広告配信がうまくされないと記憶しておいてください。
インターネット広告だから、数が少なくても、広告は配信されるのではないか?という思想があるのですが、ネット広告も、経済の理論は、当然成立します。
Googleの価値を貶めるようになるような広告配信ができない、のと同じように、
制限をしすぎては、広告は表示されませんので、
最低、10万以上のオーディエンスがでるように、キーワードや、URLなどを登録してください。
このとき、年齢、性別などの条件をゆるめていくのが効率的です。
オーディエンスごとにテーマを持つこと
設定が面倒だからといって、
あるいは
オーディエンスの推定値を10万以上にするために
オーディエンスに登録するキーワード、URLをテーマも関係なく登録するのは推奨しません。
どんなオーディエンスが、効果的であったか、効果分析できないからです。
効果分析しないで、ネット広告を配信するのは、コンパスなしで、砂漠を歩くようなものです。
では、どんなテーマを持つのが良いのでしょうか?
たとえば、
- 競合
- 一般
- 富裕層
といったジャンル分けをしていくのも1つの方法だと思います。
ここまで書いていると、非常にイメージしやすくなるかもですが、このカスタムインテントオーディエンスは、レッドオーシャンの市場であればあるほど、効果が出やすい広告手法になっています。
ブルーオーシャンの市場では、なかなかキーワードの検索などが少ないため、難しいと考えられます。
カスタムインテントオーディエンスの設定は、それゆえ、
- 転職
- 賃貸不動産
- クレジットカード
- カードローン
のようなリスティングのクリック単価の高そうなジャンルで効果を発揮しやすいと考えられます。
細かいカスタムインテントオーディエンスの注意点
- オーディエンスの編集は、必ずターゲティングを選択
- オーディエンス作成のURL入力の際、ログインが必要なURLは入力しないこと
- 商品やサービスに関連するキーワードとURLを合わせて15個程度指定が推奨
上記3点は、必ず!カスタムインテントオーディエンスの設定で守るようにしたほうがいいですよ。
そうでなければ、前述のGoogleが用意しているインテントオーディエンスを活用したほうがいいかもしれません。
カスタムインテントオーディエンスの事例
webマーケッターの方なら、そもそも、このカスタムインテントオーディエンスで、どんな効果がでるか、その事例を知りたいと思いますよね。
そこで、事例を紹介します。
いくつかweb上で、発表されています。
IT関連企業でのカスタムインテントオーディエンスの事例
リターゲティングキャンペーンと比較すると、平均クリック単価、クリック率、コンバージョン単価はカスタムインテントオーディエンスの方がリターゲティングより良い結果となりました。
カスタムインテントオーディエンス
クリック率 0.13%
平均クリック単価 41円
CV単価 1,691円
CVR 2.41%
引用:web担当者Forum
Google広告「カスタムインテントオーディエンス」で、実際に効果が出た設定のコツ
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/01/28/31676
人材系でのカスタムインテントオーディエンスの事例
カスタムインテントオーディエンスの実績
CV数 28
CV単価 ¥11,113
教育系でのカスタムインテントオーディエンスの事例
カスタムインテントオーディエンスの実績
CV数 15
CV単価 ¥4,500
引用:BRUCE CLAY
【Google広告】カスタムインテントオーディエンスのススメ
https://bruceclay.jpn.com/blog/customintent/
このように、リマーケティングの設定とそん色なく、効果が出ていることがわかります。
場合によっては、より多くのCVをもたらせています。
やはり、カスタムインテントオーディエンスの効果は高いのだと考えられます。
しかし、カスタムインテントオーディエンスは、GDNのひとつの設定方法です。
予算があるなら、リスティング広告にのみ、大量に広告配信したほうがよいのでは?という疑問も出てきますよね。
次章は、そこについて、解説します。
GDNをなぜ実施するのか?
しかし、なぜ、GDNでの広告配信をするのでしょうか?
おそらく、CV数を増やす意味であれば、
リスティング広告に予算を傾斜した方が効率はいいのではないでしょうか?
これは、web広告初心者の考え方だと思います。
欲求が顕在化されているユーザーには、リスティング広告はささりやすいですが、
欲求が、まだ明確になっていない、潜在的なユーザーにリーチするには、リスティング広告では難しいです。
つまり、従来のTV-CMのように、ニーズが低いユーザーにも、広告を配信していかないと、ユーザーのニーズが高まったときに、CVにつながりにくくなってしまいます。
web業界では、「枯れる」という言葉を使いますが、
種まきをせずに、収穫ばかりをしていると、
そのうち、畑からは、収穫ができなくなる、
そんな様子を見て、枯れると表現するのです。
リスティング広告とGDN広告の関係性は、収穫と、種まき、まさに、そんなかんじの関係性になっています。
それゆえ、GDNなどのDSP広告もやっていかないと、うまくいかなくなります。
今回ご紹介しているカスタムインテントオーディエンスは、この中間みたいな設定なんですよね。
それゆえ、最初にweb広告を出すなら、スマホ向けの広告として、
- リスティング広告(Google広告)
- GDN
で広告配信するのがよいのではないか、と思っています。
まとめ:カスタムインテントオーディエンス活用で ネットでの販売促進を強化
いかがでしたでしょうか?
Google広告の、カスタムインテントオーディエンスが、どれだけおすすめの広告設定かがわかっていただけたと思います。
クリック単価も、通常のGDNのリマーケティング施策よりも、下げられるかもしれませんし。少なくとも、CV単価(CPA)も、同じくらいでいけるのはいいですよね。
Google広告のディスプレイ配信(GDN)では、
- リマーケティング
- インタレストカテゴリー
- トピックターゲット
- プレースメントターゲット
などの、たくさんのターゲティング、セグメント方法がありますが、
その中でも、カスタムインテントオーディエンスは、優秀な、販売促進の方法です。
Googleのディスプレイ広告(GDN)の運用でリマーケティングのみを使っている場合は、もったいないので、カスタムインテントオーディエンスも使ってみてください。
リマーケティングが、既存顧客なら、新規顧客にリーチする際に有効な方法です。
GDN 最適化に効果的なので、このターゲティング方法を活用しない手はありません。
そもそも、Googleの機械学習の機能を使えるなんて、とても有意義です。ビックデータを活用したマーケティングのシミュレーションとして、いかがでしょうか?
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