STP分析とは、選択と集中のマーケティング戦略、分析です。STP分析を、一言で書くと、ターゲットを定め、区分けして、自社の良さをアピールする、こういう流れをまとめるフレームワークになります。
誰に、何を売るかを分析し、そこをまとめるSTP分析。販売戦略、マーケティング戦略の基礎になってきます。
この記事では、STP分析とは?何か?という解説から、STP分析のキーワード、要素をまとめつつ、STP分析を、実務で活かせるよう、戦略、分析のポイント、視点をまとめてみました。基礎知識的な部分もありますが、ポジショニングマップなどを活用して、STP分析をわかりやすく解説します!
STP分析とは
STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)の観点で、分析・思考をするフレームワークの頭文字をとったものです。
近代マーケティングの祖であるフィリップ・コトラー氏の主張した手法で、現代のマーケティングにおける代表的なフレームワークの1つです。
STP分析は、5W1H風にまとめると
- 誰に
- 何を
をメインに、分析し、まとめていく手法です。
わかりにくいので、STP分析を簡単に言えば、ネット広告、特に、ディスプレイ広告の出稿方法の考え方に近いので、そこと同じように考えると理解がしやすいです。
たとえば、Google広告のディスプレイ広告は、
- 最初に、広告を出したいユーザーの属性を決めます。
- 次に、ユーザーの興味関心、行動情報を決めます。
- そして、バナークリエイティブやテキストクリエイティブを登録します。
大雑把にまとめると、こういう手順で、ディスプレイ広告は、配信設定します。
ここが似ていて、
ユーザーのデモグラフィックを考え、
興味関心、行動情報で狙いを定めて、
最後に、クリエイティブで、差別化した情報を訴求します。
STP分析は、まさに、これで、「誰に」と「何を」を分析していく、そういう手法なのです。
STP分析 解説 動画
STP分析 文字ばかりだと、イメージがわかない!という方向けに、STP分析を解説している 動画を3つピックアップします。
Youtubeで、検索した結果で、結構、STP分析見られています!!
マーケの基本フレームワークだから、皆さん、調べるのかもですね。
MBAとかでも学ぶ箇所ですしね。
STP分析 解説 動画 いかがでしたでしょうか?Youtubeでは、このほかにも、たくさんのSTP分析 解説 動画が掲載されています。
中には、STP分析 について、批判している動画もあるんですよ。
続いて、STP分析について、詳細をまとめていきます。
STP分析 キーワード
STP分析を、細かくキーワードでわけると、以下のようになります。
- Segmentation(セグメンテーション)
- Targeting(ターゲティング)
- Positioning(ポジショニング)
この中で、明文化していくと、
- セグメンテーションは絞り込み要素。
- ターゲティングは、対象の明確化。
- ポジショニングは、サービスの強み、差別化。
という考え方になります。
そして、忘れてはいけないことは、
ターゲティングは、あくまで顧客像、ペルソナ分析だけでなく、市場要素が出てくること。そもそも、市場として、需要、ニーズがあるかを追うものになります。
ポジショニングは、自社の強みと、差別化を訴求することになるので、わかりやすい点にもなりますが、ここが意外とまとまっていないケースも多いですね。
事前に、SWOT分析などをしていると、ポジショニングは、明確化されやすいですが、実際、新規事業や新商品などの場合、ポジショニングは、既存資産、既存情報から生み出すため、正しくないこともあります。そのため、リサーチを外部環境に向けて、行っていくことで、実際に、市場から見た自社の強み、差別化を表現できるようになります。
各キーワードについて、深堀します。
STP分析 Segmentation(セグメンテーション) 要素
Segmentation(セグメンテーション)の要素は、分割、区分けです。
それゆえ、市場や顧客といったものを、どのように区分けするか、そういった物差しが必要になります。
その分け方として、メジャーなものが以下の5点です。
- デモグラフィック
- ジオグラフィック
- サイコグラフィック
- ビヘイビアル
- ソシオグラフィック
英語でまとめるとつたわりにくいと思うので、
簡単に、日本語化すると
- 属性
- 地域、居住地
- 興味関心、ライフスタイル
- 行動
- 年収、地位、役職、勤務先
という内容になります。
そうなんです。こういった点は、Google広告のディスプレイ広告や、YDA(Yahoo広告のディスプレイ広告運用型)、facebook広告の配信設定と、ほとんど似ています。
というよりも、同じです。
つまり、セグメンテーションするにあたって、有効なツールは、こういった広告ツールになってきます。
特にfacebook広告などは、配信量のシミュレーションも細かくできるので、数字的な分析をするには、もってこいのツールです。
STP分析 Targeting(ターゲティング) 要素
ほとんどのマーケティングの教科書?では、ターゲットを決めなさい!というのが出てきます。
要するに、誰を狙うか?どこを狙うか?
なのですが、
ここが明確でないと、活動が無駄になったり、薄まったりします。
実際、このターゲットを決めるための要素の代表例は以下の3つです。
- 規模
- リーチ数
- 競合
この3点です。
規模が少ないのに、ターゲットとして狙っても、なかなか、マーケティング戦略、販売戦略はうまくいきません。
ところで、実は、この規模とリーチ数は、似ていて、ちょっと異なります。
リーチ数は、リーチ可能な範囲。
規模はあくまで、市場なり、金額規模。
すなわち、市場は大きくても、リーチがすぐできないのであれば、ターゲティングとしては、弱いことになります。
例として説明すると、
- 海外ではAがトレンド
- しかし、日本では、まだまだ
こういう状況が、市場規模は大きくても、日本企業がリーチ可能な範囲が狭い事例ですね。この場合、体力があれば、日本でのトレンド状態まで待てますが、そうでない場合はつらいですよね。
STP分析 Positioning(ポジショニング) 要素
Positioning(ポジショニング) 要素 は、大きく分けると2つあります。
あくまで、マーケット(市場)に対しての要素として考えてください。
- 強み
- 差別化
もっと深く言えば、
強みは、顧客が納得するものであるか?
差別化は、ターゲットの市場ニーズに沿ったものか?
という観点です。
自社サービスは、これが強みだ!と主張しても、他社がもっと強ければ、意味はありません。そして、それを世の中が認めていなければ、同じです。
差別化は、ターゲットとする市場、顧客のニーズとマッチしていなければ、売上には貢献してくれません。
たとえば、web制作会社で、世界一、ソースコードをきれいにかけるweb制作会社です!と差別化の戦略を打ち出しても、市場のニーズが、そこになければ、当然、売上はあがりません。
ポジショニングマップを書いてみると、発見はしやすいかもですね。
ポジショニングマップ 作り方
ポジショニングマップとは、競合との差別化、競争優位性を明確化して、独自ポジションを表現したりする図です。以下、ポジショニングマップの例です。
ポジショニングマップの作り方の手順
- ポジショニングマップの軸を決定
- 自社および競合の商品を図に入れる
これだけです。
とはいえ、ポジショニングマップの軸を決めるのが大変ですよね。
ポジショニングマップの軸は
- 価格
- スピード
- ニーズ
- 用途
- 規模
- 品質
- 利用シーン
- 機能数
- 機能性
となります。
ポジショニングマップ を作ってみると、ポジショニングのイメージがしやすくなるので、おすすめです!
STP分析 注意点
stp分析してみたけど、なんか、しっくりこない。そんな時には、以下の観点から、stp分析の内容を見返してみてください。
新しい発見があるかも!
- STP自体に論理的整合性があるか
- そのセグメンテーションは最適か
- セグメンテーションは到達可能性があるか
- 収益性は?
- 自社の資産・強みが活用されているか
意外と分析の部分にだけ、目がいっていて、ビジネス観点では、足りていないstpの定義になっていたりします。
ここら辺、現実的に、成立するものなのかを把握、検討することが重要です。
まとめ STP分析 広告戦略 の 基本 フレームワーク として活用を!
STP分析、いかがでしょうか?
STP分析は、全方位マーケティングを否定して、集中をもとめる、そういったフレームワークです。
マーケティングでは、セグメント、ターゲティングが基本で、ネットマーケティングにおいては、これが特に前面に出ています。
そして、ポジショニングと呼ばれる自社の強み、差別化の表現になるわけです。
それゆえ、誰に、何を!の文化が登場します。これがSTP分析です。
STP分析は、3C分析やSWOT分析などの環境分析と、4Pとの中間で、そういう観点でも、ネット戦略とマッチしています。
新商材、新規ビジネスモデルにおいて、STP分析を活用して、戦略をまとめることは重要です。今回は、STP分析とは?STP分析のキーワード、要素、解説動画などをまるっとまとめてみました!!
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