SEO対策で、よく会話にあがる話題の1つです。コンテンツの文字数が、Googleの検索結果の検索順位に影響があるのか、ないのか、という話題です。
こちら、企業担当者がブログやコンテンツを作るときに意識しがちな話題なので、ご紹介をしておきます。
Googleにおいては、検索順位にコンテンツの文字数は直接影響しない
先に回答を書いておくと、Googleでは、コンテンツの文字数は、検索順位に直接影響しない、との見解が出されています。
この理由は、文字数、量において、そのサイトが検索キーワードとマッチしているかどうかを判断するアルゴリズムはない、とのことで、それが理由になります。
1つの根拠として、このようなコメントがあります。2018年7月にtwitterで、GoogleのJohn Mueller氏は「文字数は品質を測る指標では無い」とコメントしています。
I agree with you & Mihai :). Word count is not indicative of quality. Some pages have a lot of words that say nothing. Some pages have very few words that are very important & relevant to queries. You know your content best (hopefully) and can decide whether it needs the details.
— ? John ? (@JohnMu) 2018年7月24日
ちなみに、以下のブログで、検証結果などの情報も掲載されていました。ご参考までに。
つまり、コンテンツの文字数が多い、少ないは、直接的に、検索順位のアップやダウンにはつながらないわけです。
では、なぜ、コンテンツマーケティングをやっている方が、SEO対策として、文字数を重要視しているようなことを話すのでしょうか?
網羅された専門的なコンテンツが重要⇒結果的に文字数が多くなる
よく言われることが、1ページあたり、1,500~3,000文字くらいのコンテンツが欲しい、という話を耳にします。
ですが、これは、結果論の話のようです。
基本、Googleが求めていることは、検索キーワード(検索クエリ)に対する回答が、信用に値するか、それでいて、専門性があるかを気にしています。
それゆえ、検索キーワード(検索クエリ)に対して、コンテンツが網羅されている内容になっているかどうかがポイントになっています。
では、例をあげて、考えてみましょう。
事例:「おいしい 素焼きせんべい」という検索キーワードでのコンテンツ
たとえば、「おいしい 素焼きせんべい」というキーワードで検索をした場合、素焼きせんべいに対してのコンテンツと、おいしいというキーワード、両方を兼ねそろえたコンテンツが対象となります。
その際、おいしい、というキーワードは味覚なので、味についての記載が、いろいろな形で書いてあると、網羅性は上がりやすくなります。
どうしておいしいのか?、何人が言っているのか?、どこでおいしいと評価されているのか?どんな風に食べればおいしくなるのか?
いろいろと例を挙げれば出てくるでしょう。
素焼きせんべいでも、同じ話です。何をすると、素焼きなのか、そもそも、せんべいとは何なのか?どうして、素焼きせんべいと呼ばれるのか?
というように、コンテンツは、テーマにそった形で、記載をしていくことで、そのコンテンツが、どれだけ、検索キーワードに対して、知識・内容・情報が網羅されているかがわかってくると思います。
そうすることで、結果的に、関連ワードが多く掲載されます。また、専門知識に基づいた情報が掲載されます。
そして、その結果、SEO効果が見込めるわけです。
相乗効果的に、1つ1つの記事掲載によって、1つの記事だけではなく、同じサイト内の他の記事もGoogleでの検索結果の順位上昇が期待できます。
要するに、文字数が多いことで、文字数が多いページは内容が濃くなるので、結果的に、webページとして、品質が高いとされやすい、SEO対策的に、有利という扱いをうけやすい、ということです。
ただし、これは絶対の条件ではないです。
当たり前の話ですが、消費者、コンテンツを読む側にとって、わかりにくいように書いていても意味がないですし、そもそも、同じ文字を重複しても、価値はないです。
他サイトとの差別化も必要ですし、見やすさ、使いやすさといったユーザビリティも重要です。
文字数が多ければ、直接的なSEO効果は見込めないが、ロングテールにはなる?
この質問に対しての回答も基本は同じで、ユーザーが求めている内容について記載をしていて、それがマッチしていれば、Googleの検索結果で、上位に表示されるようになります。
それゆえ、ロングテールでの効果についても、コンテンツがマッチしていれば、上位表示されるようになる可能性はあります。また、複合語での検索で、検索結果に上位表示される可能性はあがってきますので、そういう点では、文字数が多いことは、SEO対策としては有利に働きやすいと思われます。
ただし、ロングテールワードは当然ですが、競合サイトがいます。また、競合サイトだけではなく、そもそも、そのキーワードとコンテンツがあっているか、という点も焦点になります。つまり、順位的に上昇するかどうかは、コンテンツとキーワードとの関連性に依存します。
結局はいかに、検索キーワードに対して、網羅されたコンテンツを作成しているか、にひもづいてくるんですよね。
ロングテール効果が期待されるのは、共起語による複合キーワード検索。
文字数が多い記事を作成していくと、いろいろな単語が入ってきます。文章の内容で、当然、その単語は関連性のある単語が並ぶようになります。その結果、それぞれの単語の複数検索の際に、検索キーワードという扱いをされることがあります。このとき、メインワードに関連してくるキーワードが、共起語になります。
つまり、ロングテールでのSEO対策は、共起語との関連性が重要、大きいのです。
共起語についての説明は以下でもしているので、省力しますが、文章、記事が長くなることによって、共起語は増えてきます。それによって、検索エンジンでヒットされやすくなる、検索エンジンで掲載されやすくなる、というのはあります。
ただ、ホームページへのアクセスが増えたところで、その記事が読まれなかったり、他ページへの遷移がされなかったりしたら、当然のこと意味はないわけです。
ただ、キーワードだけをズラッと並べたようなホームページを、Googleが、低く評価する理由も明確ですね。
Googleがかかげているコンテンツ品質のガイドライン
Googleのコンテンツ品質ガイドライン基本方針は、以下のとおりです。
内容をまとめると以下のとおりです。
ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成
ユーザーをだまさない
*検索エンジンでの掲載位置を上げるための不正行為をしない。
自分のウェブサイトが独自性や、価値、魅力のあるサイトにする
*同分野の他サイトとの差別化
※出典:Googleサーチコンソール ヘルプ
ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
https://support.google.com/webmasters/answer/35769?hl=ja
基本的には、Googleが推奨している「ホワイトハットSEO」を行うことが重要なのです。
「ホワイトハットSEO」とは、検索エンジンのガイドラインに沿って、サイトを最適化し、上位表示するための施策です。違反行為は当たり前のようにやめたほうがよい施策です。ペナルティも発生します。
Googleでは、検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドブックを、webで公表しています。
このガイドブックは、Google 検索を通じて収益化や宣伝を行いたい方を対象とした内容になっているので、いわゆる、公式のガイドブックです。以下にURLも掲載しておきます!!
Google 公式ガイドブック
https://support.google.com/webmasters/answer/7451184?hl=ja
コンテンツは文字数ではなく、モレがないコンテンツを作る。
SEO対策で、最近声高に叫ばれていることは、MECE(ミーシー)の考え方です。キーワードに対して、テーマに対して、MECE(ミーシー)の考え方を元に作られているかどうか、ということです。
ここで、先に、MECE(ミーシー)についてまとめておきます!
MECE(ミーシー)とは
MECE(ミーシー)とは
Mutually Exclusive(相互重複なし)
Collecticely Exhaustive(全体でモレがない)
上記の頭文字をとった言葉です。
ロジカルシンキング(論理思考)の基本概念です。
MECE(ミーシー)の考え方は、もともとマッキンゼーという会社で使われていたものでした。
世界最大手のコンサルティング会社マッキンゼー。コンサルティングで必要とされるアウトプットをまとめるためのフレームワークなんですね。
確かに、論理構築には、「漏れなく、ダブりなく」は重要ですよね。
webコンテンツでは、身振りも手振りもなく、表情もなく。ひたすら、文字や写真、動画という記述方法になります。
ツッコミやすいモレのある記述は説得力を欠きます。ダブっていたら、読みにくく、記事を理解してもらいにくくなります。
ただし、まとめ、みたいなコンテンツはわかりやすくなるため、必要だと思いますが。
文字数ではなく、最近のSEO対策では、コンテンツを考える上で、上記のMECE(ミーシー)を意識して、コンテンツを作っていくことが大事なこととして、唱えられています。
コンテンツ作成に役立つ「ピラミッドストラクチャー」
ピラミッドストラクチャーは、これも、ロジカルシンキングのフレームワークの1つです。これも、クオリティの高い記事を作るときに、役立つ考え方、フレームワークです。
ピラミッドストラクチャーとは
ピラミッドストラクチャーとは、結論と根拠の構造がピラミッド状に表現するフレームワークのことです。
結論が頂上に出てきます。そして、その下に根拠がきます。
ピラミッドストラクチャーの例です。
- 結論:男性用化粧品も生産して販売すべき
- 事実1:女性用化粧品の生産ラインを活用できる
- 事実2:女性用化粧品の販売、流通にのせられる
- 事実3:男性の美容意識が高まっている
というようなかんじで、まとめていくようなものです。
これは簡素に書きましたが、通常は「最も伝えたい主張」を頂点に、その根拠がピラミッドの下層に配置されて、それが、たくさんの流れを持ちます。
複数の事実から、一つの結論にいたる帰納法のロジックをまとめる表現なんです。
コンテンツ制作で役立つピラミッドストラクチャー
ピラミッドストラクチャーは、結論から書くため、わかりやすくなります。
そして、その下に、事実が並ぶため、根拠が明確になります。
情報を伝えるうえで、記事の内容を明確に主張したい時は、帰納法がわかりやすいわけです。
なぜ、その結論に到達したか?という部分の説明はしやすいですよね。
事実を並べることで、根拠も記載されています。
事実があることで、より説得力のあるコンテンツになりますよね。
注意点は、結論と事実の近さですね。具体的に、事実から、結論へと自然に流れるようなロジックを書くことです。数字なのか、図なのか、があると便利ですね。
たとえば、明日の株価は落ちます。空っ風が吹いたから・・・なんて書いても説得力はないですよね。因果関係を適切にまとめて書いていかないと、意味がわからないですし、コンテンツとしての価値がないわけです。
そこがどうして、そうなるのかを具体的に書いていくことが重要です。
参考:ピラミッドストラクチャーとは?作成方法・考え方・具体例 – フレームワークを考える
Beyond
https://boxil.jp/beyond/a4706/
まとめ:文字数よりも網羅性のあるコンテンツ記事を作ることでSEO対策
ビジネスフレームワーク、ロジカルシンキングなどをご紹介しながら、コンテンツ作成について、まとめていきました。上記の考え方にそってコンテンツ記事を作っていくことで、その結果、文字数は増えていく、という考え方になります。
網羅性の高いコンテンツを作ること⇒ユーザーにとってプラスになるコンテンツを作ること
という意識を持って、コンテンツ記事を作成していってください。
そのために、
- MECE(ミーシー)
- ピラミッドストラクチャー
上記のような、フレームワークで、記事を構成して、オリジナルなコンテンツを作るように、心がけてください。
ですので、SEO対策を考えるためだけに、文字数にばかり意識を向けないようにしてくださいね。
そして、大事なのは、コンテンツが評価されて、検索エンジンに掲載された後も!
クリック率を左右する、タイトル コピーの重要性