AI(人工知能)はどんな普及をしていくのでしょうか。いろいろな部分で使用が進んでいますよね。特に業務の効率化においては、2018年、大きく進歩しています。さらにその中でも、プロモーション領域でのデジタルなアドテクニックな部分では、非常に進んでいる、普及が始まっています。
今回ご紹介する宮崎県の都城市のイベント情報集約サイトは、まさに、そのAIを活用した先進的な事例で、内閣府の先進事例としてピックアップされています。
都城市イベント情報集約サイトは自動でイベント情報を収集する
宮崎県都城市が共同で運営する「都城市イベント情報集約サイト」が、内閣府「公共サービスイノベーション・プラットフォーム in 九州・沖縄」の行政業務改革におけるAI・ICT等活用の先進事例として紹介されました。
都城市イベント情報集約サイトは、インターネット上にあるイベント情報をAI(人工知能)を活用した自動収集プログラムで情報コンテンツを集めてきて、ホームページで一元化するという流れで作られたwebサイトです。経費は6万円/月というので作られたものらしく、ここはナマナマしいですが、いいかんじにできたホームページにはなっています(おしゃれなホームページではないですが)
都城市イベント情報集約サイト
http://miyakonojo.site/
都城市イベント情報集約サイトが先進事例として扱われるポイント
人力では難しい「イベント情報の収集・整理」を、AIを活用することで実現したことが先進事例になるのですが、それによる効果は以下になるようです。
- 地域経済の活性
- 観光力強化
- イベントの集客向上
- イベントの質向上
- 市のホームページへのイベント情報登録作業の効率化
先進性のより詳細な情報は、内閣府「公共サービスイノベーション・プラットフォーム」のホームページにて閲覧可能。
内閣府「公共サービスイノベーション・プラットフォーム」ホームページ
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/innovation/index.html
都城観光協会 : 都城イベント情報集約サイトのご案内
http://miyakonojo.tv/kanko/event/12236
考察:公的機関だからすること、民間委託でもいいことの差別化
市のイベントを市が告知するのは当然ですが、税金で、市役所の方は動いているので、無駄なことはして欲しくないのが人情です。
今回の都城イベント情報集約サイトは、そういった意味では、効率化につながるので、よいAIの活用だと思います。
ただ、一方で、民間のサイトに任せてもいいのではないか?という考え方もあります。そもそもユーザーへのリーチ力もあり、露出力もあり、開発力もある民間企業のポータルサイトはたくさんあります。地場の企業になければ、地場の企業の育成として、投資をして、そういうポータルサイトを作っているのも1つの手ではないかと思います。雇用を生み出すことは、大事な公的機関の仕事でもありますし。
今回この技術を提供している会社は東京の会社なので、正直、地場の会社でできたほうがよかったなとは思います。効率化は大事ですし、AIによって、事例を作るのは大切ですが、本格的な稼動においては、地場の企業との密接な関係の方が良い気がします。もちろん、癒着などがあってはいけませんが。
ただ、良くも悪くも、都城市イベント情報集約サイトは、UI的には、まだまだです。また、イベント情報の直接的な登録機能もありません。そういった部分での拡充などは、地場の企業に任せてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、いわき市の観光情報サイトです。UI的には、こちらの方が使われるだろうなと思ってしまいますが。
http://kankou-iwaki.or.jp/
追記 都城イベント情報集約サイトの効果、実績
2019年4月に、この都城市内で開催されるイベント情報集約サイトについて、動きがありました。この自動集約したサイトでの実績がレポートされていました。
- 合計920件のイベント情報を集約掲載
- 合計21,684人がアクセス
- 利用者の内、女性が62%、25~44歳が71%であり、若い女性層の利用が多い
- 利用者の内、約40%が宮崎県からのアクセス
- スマホ、タブレットの利用が80%となっている
- 94%の方が当サイトを好意的に評価
- 91%の方が当サイトによってイベント参加意欲向上
都城イベント情報集約サイトの人気イベントランキング
都城イベント情報集約サイトでの、人気イベントランキングは以下のとおりだったようです。
- 第32回都城弓まつり全国弓道大会
- 節分豆まき大会
- 第5回 匠のこころ in 都城 ~工芸&ハンドメイドフェア~
- あかちゃんハイハイレース
- 第11回JBAソロコンテスト宮崎県大会/第15回JBAソロコンテスト九州大会県予選
こういったところからも、ハンドメイド、というキーワードが、目に付き始めていますね!
Facebookにのみ掲載されているような小さな地域イベントも、AIであれば、発掘できるので、ひとつのイベント告知の形としてよかったのではないかと、感じました。
AIを活用した「大津市イベント情報集約サイト」を開設
2019年5月15日に、この都城市と同じようにAIを活用した「大津市イベント情報集約サイト」が開設されました!
今回も多くのWEBサイトに散在しているイベント情報をAIが集めて、1つのサイトで掲載されていくサイトになっています。
そもそも、大津市では、AIをはじめとしたICTなどの技術活用で市民生活の利便性向上を目指していて、そのひとつの施策として行われているものになっています!
大津市イベント情報集約サイト
https://otsu-event.site/
5/15の段階で、大津市の新着イベントとして184件の情報が届いておりました!!