昨今、経済産業省が推進しているデザイン経営。
経済産業省から、こんな記事が出ています。
「デザイン経営プロジェクト」レポートを取りまとめました
特許庁による実践の様子をご紹介します
https://www.meti.go.jp/press/2019/04/20190404002/20190404002.html
また、経済産業省は2018年にもこのようなリリースを出しています。
特許庁の「デザイン経営」がスタートします
特許庁に「デザイン統括責任者」及びプロジェクトチームを設置しました
https://www.meti.go.jp/press/2018/08/20180809002/20180809002.html
経営畑でも、そもそも、デザイン経営って、何?というところから始まりますよね。中小企業だと、言葉すら聞かないケースも多いと思います。
そこで今回はデザイン経営についてまとめてみました。
デザイン経営とは
デザイン経営とは、デザインを、企業価値向上のための重要な経営資源として活用する経営のこと。言い換えると、デザインを重要な経営資源として活用して、ブランド力とイノベーション力を向上させる経営。
デザイン経営を実践しているであろう企業としては、BtoB企業が多い。
例としては、Apple、ダイソン、良品計画、マツダ、メルカリなど
ただ、企業の経営戦略の中心にデザインを考えているBtoB企業も多くいます。たとえば、スリーエム、IBM(アイビーエム)のような会社です。
デザイン経営の条件は、以下です。
- 経営チームにデザイン責任者がいること
- 事業戦略構築の最上流からデザインが関与すること
ここでいう、デザイン責任者は、製品、サービス、事業が顧客起点で考えられているかどうか、あるいは、ブランド資産に寄与するものであるかどうかを判断できる人でないと難しい。
また、当然ながら、業務プロセスを具体的に変えられるスキルを持っている人になります。いわゆる、クリエイティブディレクターではありません。
デザイン経営をするための方法
デザイン経営をするための方法は、意外と難しいです。以下の10のことをしていくことで、結果的に、デザイン経営を推進できると思います。
- 企業戦略の中核にデザインをベースに考える
- デザイン責任者(CDO等)がデザインについて経営メンバーとコミュケーションを取る
- 事業戦略・製品・サービス開発の最上流からデザイナーが加わる
- デザイン経営の推進組織をおき、社内横断でデザインを実施
- デザイン手法による顧客の潜在ニーズの発見する
- アジャイル型開発プロセスの実施、仮説構築、試作、再仮説構築の反復
- 採用、育成面で、デザイナーの強化
- デザインマインドの向上
- デザインの結果指標・プロセス指標の設計、ドキュメント化
- 企業価値を向上させるため指標策定
上記に加えて、当たり前ですが、デザインに対しての予算化も重要です!
予算化していなければ、人員もつきません。
デザイン経営の効果
デザイン経営の効果は、以下です。
企業競争力の向上
それは、
ブランド力向上 + イノベーション力向上
によって発生させるものと唱えられています。
規模の大小を問わず、世界の有力企業が戦略の中心に据えているデザイン。
ここでさすデザインは、バナーの色の話ではなく、企業の価値、意志を表現しているかどうか、ということです。
消費者(顧客)との接点の中で、一貫したメッセージとして伝えられているか。
消費者(顧客)にとって、他の企業では代替できないブランド価値を伝えられているか。
こういう観点が重要だとされ、これがデザイン経営の効果といわれています。
繰り返しますが、色とか、レイアウトの話ではありません。
コミュニケーションの話です。
デザインが強い=イノベーションスキルになる?
デザインは、消費者や顧客が気づかないニーズを掘り起こし、伝えていくスキルです。
それゆえ、広義で考えると、そういった視点で、事業を行えば、イノベーションになっていくわけです。
それゆえ、デザインが強い会社は、イノベーション力が高い会社になるわけです。
デザイン力がある会社こそ、結果的に、見つけられるもの、発見力が高い企業なんですよね。
デザイン経営に対して投資した場合の効果
デザイン経営は、そもそも、もうかるのでしょうか?海外では、多くの企業で、高い効果を出しているようです。
事例1 投資対効果は4倍!
British Design Councilは、デザインに投資すると、その4倍の利益を得られると発表
(出典: BritishDesignCouncil“DesignDeliversfor BusinessReport2012”を基に特許庁作成)
事例2
Design Value Indexは、過去10年間で2.1倍に成長
(出典) DesignManagementInstitute“Whatbusinessneedsnow isdesign.What designneedsnow is makingit aboutbusiness.”を基に特許庁作成
このように海外でも大きく成長している状況が見えてきます。
日本企業でのデザイン経営の事例
ざっと並べていくと、こんなかんじです!
デザイン経営の事例 良品計画
良品計画 公式サイト
https://ryohin-keikaku.jp/
無印良品で有名な良品計画。
1980年から、外部クリエイターで構成されるアドバーザリーボードを設置。
役員や幹部は、月一度「アドバイザリーミーティング」を開く
デザイン経営の事例 マツダ
2013年にデザイナーが執行役員に就任。デザインを経営の柱に置く事を提言。
2016年には常務執行役員に就任
ブランドスタイル、商品を核とした、独自のブランド価値の確立を推進
デザイン経営の事例 ビズリーチ
ビズリーチ公式サイト
https://www.bizreach.jp/
2018年8月にCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)を設置。
デザイン戦略、プロダクト、ブランド、コミュニケーションなど、デザイン領域の業務についての執行権限をもっている役職を作成。
また、デザイン本部を経営直下に新設。
まとめ:デザイン経営を進めるべき?
デザイン経営といっても、デザインの意味を把握して進めないと意味がないのです。
ロゴやブランドカラーとか、そういうレベルの話だけではないです。
コミュニケーションの軸をどう考え、どうぶれずに、どう伝えていくか。
そこになるんですよね。
そこを推進するための組織を作り、そこに予算を持たせることから始めていかないと、デザイン経営はできず、中途半端な推進になります。