ホームページができた、ECサイトができた。そのあとは、告知・露出のタイミングですね。そこで登場するのが、Googleや、Yahooの検索エンジン広告、主なところで、リスティング広告、ディスプレイ広告になります。
しかしターゲットを緻密にしたい場合は、facebook広告の方がいいケースもあります。BtoBビジネス、Saas・Paasなどのサービスであれば、facebook広告が重宝されます。
しかし、実際、facebook広告を運用し始めると、いくつか罠があります。その1つが、コンバージョン数があわない、問題です。
この記事では、facebook広告の運用で発生する、コンバージョン計測が、実際の数字やGoogleアナリティクスのパラメータ数と合致しないという課題について、その理由、原因などをまとめていきます。なお、この情報は2021年6月16日時点のものになります。
facebook広告 コンバージョン数 あわない 理由 7つ
ネットの宣伝担当者から質問された話が、この記事のもとになるのですが、要するに、facebook広告のCV数が、実際のCV数とあわないという話です。
その担当者の場合は、コンバージョンタグがちゃんとカウントされているのに、なぜ、おかしくなるのだろう?という話だったので、以下の理由、可能性を説明しました。
- 広告媒体間での重複
- コンバージョンタグが読み込まれていない
- コンバージョンの定義が異なる
- クリックスルーコンバージョンの扱い
- 総コンバージョンとユニークコンバージョン
- クロスデバイスコンバージョン計測の不具合
- コンバージョンが計上される日の認識違い
こちらは、1つずつ解説をしていきます。
広告媒体間での重複
コンバージョンの発生の流れは、さまざまです。
消費者の流入経路は、
- 自然検索(オーガニック)
- リスティング(検索連動型広告)
- ディスプレイ広告
- twitter広告
- facebook広告
- メルマガ
など いろいろなメディア、web媒体などを経由してコンバージョンになります。
その結果として、複数の広告メディアと、ユーザーは、接触します。
そのため、こういうことが起きます。
- リスティング広告
- facebook広告
2重で、コンバージョンがカウントされる。
それは、コンバージョンの経路上にあった広告をクリックしているからで、どちらが正しい、間違っているはありません。各広告メディアの管理画面レポートに、それぞれコンバージョンがカウントされます。
これは、広告メディアが統一した会社ではないので、整合性を持たせにくい内容になるんですよね。
コンバージョンタグが読み込まれていない
facebook広告で、コンバージョンのカウントができないパターンで、1番多いのは、この話です。ちゃんと、コンバージョンタグが設定されないまま、ネット広告の配信をしたパターンです。
ネット広告のトラッキングは、コンバージョン用のトラッキングタグを読んだときに、コンバージョンだと計測できるようになっています。
それゆえ、設置後、コンバージョンタグがちゃんと計測されているかをテストするようにしましょう。
コンバージョンタグが読み込まれていなかったり、あるいは、2重で読み込んでしまったりすると、カウントがちゃんと取れないどころか、おかしな話になってきます。
ちなみに、コンバージョンタグ、ちゃんと埋め込んだのに、正常に動かないという場合は、以下のパターンのことを疑ってください。
- 埋め込んだページが悪い
- 埋め込んだ場所が間違っている
- 間違ったコンバージョンタグを張っている
- googleタグマネージャーの設定がおかしい
といったパターンです。
headとbodyタグと、場所が違っても、うまくカウントできないケースがありますので、ご注意ください。
コンバージョンの定義が異なる
facebook広告は、google広告やYahoo広告とは、まったく、定義や考え方の違う広告です。そのため、google広告の定義のまま、広告運用を始めると、ズレが生じます。
その1つが、ビュースルーコンバージョン。
facebook広告の場合、ビュースルーコンバージョンの表示が見えにくいのでわかりにくいですが、ちゃんと、ビュースルーコンバージョンもカウントしています。
しかも、通常のクリックコンバージョンに含まれています。
その結果、facebook広告 CV 多いね!と思っても、google広告で外していたビュースルーコンバージョンが含まれているので、ご注意ください。
ところで、ビュースルーコンバージョンについても、念のため、定義を書いておきますね。ほかのページで検索してもいいですが、書いてある方がわかりやすいですよね。
ビュースルーコンバージョンとは
ビュースルーコンバージョンとは、ネット広告を見た可能性の高いユーザーが、その場ではクリックしなかったものの、その後、ホームページを訪れて発生したコンバージョンのことです。
ネット広告では、間接効果を測定するための指標ですね。
さらに、ちなみにですが、似たような言葉で、クリックスルーコンバージョンというのもあるので、こちらも、ご紹介します。
クリックスルーコンバージョンとは
クリックスルーコンバージョンとは、広告をクリックした人が、ホームページに遷移して、その後発生したコンバージョンのことです。
すなわち、直接的に、広告からの流入で発生したコンバージョンのことです。
これを踏まえて、次の話にいきます。
クリックスルーコンバージョンの扱い
facebook広告では、上記のクリックスルーコンバージョンの扱いが、通常の概念とは異なってきます。
クリックスルーといって、facebook広告には、対象のネット広告への「いいね!」、コメント、シェアなどのエンゲージメントクリックがあります。
そして、このエンゲージメントクリック経由でのコンバージョンが、facebook広告のコンバージョンには含まれます。
簡単にいえば、facebook広告で「いいね!」されたクリックからのコンバージョンが、コンバージョンとして計上されるのです。
そうなると、広告に張ってあるLPへのリンクに、googleアナリティクスのパラメータがついていても、パラメータを経由しないコンバージョンが生まれてくるのです。
ちょっとやっかいですね。
総コンバージョンとユニークコンバージョン
Facebook広告は、総コンバージョンでカウントして、レポートに表示されます。
総コンバージョンは、ユーザーがコンバージョンの対象ページに複数回アクセスした場合、そのすべてをコンバージョンとしてカウントする方法です。
反対の概念で、ユニークコンバージョンというのもあります。
ユニークコンバージョンは、上記の場合、複数回アクセスしても、コンバージョンは、ユーザー数に対してカウントするので、1になります。
ただし、2018年年末ごろのアップデートで、ユニークコンバージョンの確認もできるようになりました。
ここらへんも、facebook広告のコンバージョンで、ん?と思ってしまうところでもありますね。
クロスデバイス コンバージョン計測 不具合
クロスデバイスとは、広告のクリックは、スマホ。でも、コンバージョンページにアクセスしたのはPC。というように、複数のデバイスをまたがっているケースを指します。
そして、facebook広告には、この クロスデバイス コンバージョンを、システムで、高精度に判別する機能を持っています。
しかし、システムには不具合もあります。その結果、クロスデバイスコンバージョン計測 不具合により、実際は、コンバージョンが発生していないのに、facebook広告では、CVが発生してしまうという事例が起きます。
コンバージョンが計上される日の認識違い
この話も結構大きい問題?だと思いますが、facebook広告では、コンバージョンが計上される日付が、広告をクリックした日付になるんです。
2月1日に広告をクリックして、そのままコンバージョンすれば、2月1日にコンバージョンが紐づきます。
しかし、2月1日に広告をクリックして、2月5日にコンバージョンページにアクセスされると、コンバージョンは、2月5日ではなく、2月1日に、1コンバージョンとして計上されます。
ちょっとややこしいんですよね。。
まとめ facebook広告 CV数 ズレ よりも 実際のCV数を増やすことに専念!?
運用型広告であるfacebook広告。
コンバージョントラッキングは、もちろん、成果の計測、運用上、重要な要素です。
ネット広告の成果を可視化でき、情報を固められるのは大きいですからね。また、運用上、クリエイティブやLP(ランディングページ)などの改善、広告配信先のターゲットの見直しにも重要だからです。
しかし、どうでしょう。
定義が違うことが多いんですよね、facebook広告の場合。
facebook広告のコンバージョン数と実際の広告との乖離を追い続けるのは、仕組み上、難しいので、それであれば、むしろ、そこよりも、CV数を多く計測できるように設定して、、コンバージョンやマイクロコンバージョン数を増やすことで、最適化を強化していきましょう!
週に50件のCVの発生を目標としないと、自動最適化のメリットを生かせないfacebook広告ですから、まずは、これによって、CVを増やす設定にしていきましょう。より最適化のドライブもかけやすくなるはずですし。
facebook広告のコンバージョン計測の仕組み上、起きることに、目くじらを立てるより、運用型広告の良さを、いかした運用で、実際の売上アップへつなげていきましょう。
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