SEO対策系の記事コンテンツをいろいろと書いている当サイトですが、GoogleのBERTアップデートについては、あまり速報しませんでした。
というのも、このBERTアップデートと呼ばれるアルゴリズム変更は、しばらくの間、不安定だと思っていたからです。
検索のアルゴリズムは、とにかくデータが多い分、調整も大変だと思います。
それゆえ、2019年11月に行ったBERTアップデートは、2019年12月中も、いろいろと変わってくるんだと思っていたのです。
実際に、日本語版のGoogle検索に、BERTアップデートがかかったのは、2019年12月12日ごろから。と言われています。
そのかいもあって、12月16日ごろから、Googleの検索結果の順位変動が急激に発生しています。
webサイトによっては、70%程度のアクセスになった!という声もあるそうです。動いてきていますね、Google。
それゆえ、速報ではなく、少し状況を見てから、GoogleのBERTアップデートについて解説しようと思いました。
ということで、今回は、目を覚ましたように、Googleが行った検索アルゴリズムの変更、BERTアップデートについて、解説していこうと思います。
まずは、そのBERTアップデートって何?という話から、この1か月ほどで起きた検索結果の変動による影響、事例を解説しながら、今後2020年1月からのSEO対策における方針について解説していきますね。
GoogleのBERTアップデートとは
2019年11月初旬に行われたGoogleのBERTアップデート。日本でも、当然影響がでました。
ところで、そもそも、BERTってなんでしょう?
このBERTは
- Bidirectional(双方向)
- Encoder(変換)
- Representations(表現) from
- Transformers(変化させる人たち)
これの頭文字をとった略称だそうです。
上記の和訳は、結構直訳的なので、なんですが、
合体させると、「変化をさせる人たちから、双方向での変換表現」
よくわからないですね。これでは。。。
当サイトの結論ですが、
BERTアップデートは、検索アルゴリズムの変更です。
Googleはより良い自然言語処理を行うために、検索アルゴリズムをアップデートさせたのです。
要するに、プログラムのアップデートです。
実は、Googleが誇る最先端の自然言語処理のプログラムが、BERTなんです。
難しいことを書くと微妙ですが、言葉の因数分解をより細かく行い、かつ最適化できるような言語処理なんだそうです。
これを使った検索エンジンなので、検索キーワードのニュアンスや文脈理解が従来の検索エンジンよりも優れています。
そのため、Googleの検索結果は、今までよりも、より検索キーワードと関連性の高い検索結果を返せるようになったのです。
具体的に、BERTアップデートによって起きた変化
まず、こういうときは、先にGoogleのブログを紹介します。
以下のGoogleブログではBERTの例を4つ解説しています
https://blog.google/products/search/search-language-understanding-bert
読めばわかるので、同じ話は割愛します。
BERTアップデートのbefore、afterとしてを解説するうえで、わかりやすいように、日本人的な説明をします。
要は、文章のニュアンスのとらえ方が変わっているんです。
今までは検索クエリ(キーワードのこと)で、
「お酒 辛い」
これを入れて、検索していたら、多くの場合は、辛い酒 についての検索結果が出ていたと思います。
ただ、本来的にはその検索結果を返すなら、「辛い酒」って、検索キーワードに入れているでしょう。
今のBERTアップデート後のGoogle検索エンジンなら、
「お酒 辛い」の検索キーワードなら、
お酒がつらい、お酒での辛い経験談などが書かれているサイト、それも、たくさんこの経験談や情報が書かれているサイトの方が、検索結果の上位にあがってくるでしょうね。
つまり、会話的な感じのキーワードをしっかりと理解するようになったんです。BERTアップデートを通じて、Googleは、より、人間に近づいたともいえるでしょうね。
2019年11月から起きたBERTアップデートによる影響
私が管理しているいくつかのサイトでは、顕著にいくつかの影響が出ました。
主なことは以下です。
- Google検索での表示回数が大幅に減少
- 2019年12月ごろに、表示回数はやや戻ってきた
- 問い合わせやCV数が増えた
- 直帰率が減少した
ひとつひとつを細かく解説していきます。
Google検索での表示回数が大幅に減少
いくつかのサイトで見られた顕著な動きは、サーチコンソールを見ていて感じました。
何よりも、google検索での表示回数が大きく下がったのです。
2019年10月末時点で、月間の表示回数が20万以上あったBtoBサイト。
それがなんと、2019年11月のBERTアップデートが起きてからの月間の表示回数の数字に置き換えると、
月間10万前後の表示回数にまで下がるという結果がでていました。
2019年12月初旬ごろに、表示回数はやや戻ってきた
表示回数が下がったことで、web担当者から連絡があり、対応施策を進めていたところ、少しずつ、表示回数が戻ってきました。
具体的には、デイリーのGoogleでの検索の表示回数が、3,000くらいから、5,000くらいに戻ってきました。
その間に行った施策は、大きく2つ。
- コンテンツのリライト
- 構造化マークアップの追加
時間もそんなになかったので、実施した施策はそんなに多くないのですが、コンテンツのリライトが良かったのかもしれないですね。
今まで、そんなにGoogleの検索結果での表示回数が少なかったコンテンツが表示される回数が増えたようでした。
構造化マークアップは、時間がなかったので、パンくず対策です。
コンテンツの立ち位置を明確にしていきました。
問い合わせやCV数が増えた
Googleの検索結果での表示回数は、BERTアップデート後、大きく下がったホームページでも、なぜか、問い合わせ件数はそんなに大きく減少しませんでした。
また、ほかのサイトでも、表示回数が大きくさがっていたECサイトがあったのですが、こちらでも、CV数は、そこまでは下がりませんでした。
むしろ、2019年12月になってからは、CV数(コンバージョン数)が増えたんですよね。微増ですが。
先程のBtoBサイトでも問い合わせ数が微増していました。
この現象は、なぜ、そのようになったのかを考えてみました。
単純な話で考えるとこうです。
BERTアップデートのアルゴリズム変更に秘密があると思います。
- BERTアップデートで、検索キーワードとwebページとの関連性があがった
- これによって、ユーザーが本来探していた情報に行きつきやすくなった。
- 課題が明確だったユーザーの場合、答えがそこにあるので、問い合わせやCVした
こういう流れなのではないかと思っております。
直帰率が減少した
直帰率が減少したのは、BERTアップデートによる影響でしょう。
先程のロジックです。
検索キーワードとwebページ(コンテンツ)との距離が近づいたため、直帰しにくくなったのだと思われます。
特に、スマホ検索での直帰率が減少したようでした。
スマートフォンでの検索の場合、検索キーワードで使うキーワードが少ないと思うんですよね。
その少ない検索キーワードに対しても、対応した答えを出せていたコンテンツだから、結果的に直帰率が減少したのだと思います。
そう、最後の2つの事象は、悪いことではないんですよね。
考え方によっては、今までは、無駄なインフラコストが発生していたホームページの効率が良くなったとも考えられます。
ホームページの働き方改革ですね(笑)
確かに、転送量によって料金が変わってくるAWSなどで、webサーバの運営をしていた場合、無駄なアクセスが多いよりも、アクセス数自体は下がっても、お問い合わせや購入などのCVをしてくれるアクセスが増えた方が、利益効率は上がってくるわけですし。
もちろん、そのコストは、ホームページやwebシステムの規模にも依存してきますが、数千、数万ページクラスの大きい規模のホームページであれば、かなり大きなコストダウンにつながってくるでしょうね。
BERTアップデートと一緒に変わった強調スニペット
もうひとつ、このBERTアップデートと一緒に、Googleがアップデートしたのは、
強調スニペットでした。
これは、今までよりも、検索キーワードに関連性の高いキーワードに対して、太字にするなどの強調をしてくれるようになったことを指します。
つまり、BERTアップデートを通して、Googleは、より、ユーザーが知りたい情報を、見つけやすくしてくれたのです。
これは結構ありがたい機能ですよね。
試してみてください。
「テニス 上達方法」と、Googleの検索フォームに入力してみてください。
検索結果で、各ページが出てくると思いますが、
テニス 上達 方法 上達法
といったキーワードに対して、太字にしてくれると思います。
ちなみに
「テニス 上達方法 小学生」と、Googleの検索フォームに入力してみてください。
小学生なんて、キーワードを書いているホームページについては、きちんとそこを太字にしてくれています。
そう。
ここから、考えられる考察は1つあります。
なんと、meta discriptionタグ以外の本文からも、文字情報を拾ってきているんです。
検索結果に、コンテンツの本文を抜粋して掲載し、そして、そこに「小学生」と表記があれば、太字にしてくれています。
つまり、しっかりと、キーワードに即したコンテンツは、このようにGoogleは、データとして拾ってきているということです。
それゆえ、metaタグ以外の本文でも、キーワードはしっかり入れておくべきですし、そのキーワードも共起語を入れていくべきなんですよね。
特に、年代、年齢、エリア、部位。
これらのキーワードはやはり、コンテンツ内での表示、表現では、より重要になってくると思います。
焼肉でも、部位は重要視されてきていますよね、近年(笑)
2020年から始めるBERTアップデート後のSEO対策は?
そして、最後に、これから、どうSEO対策をしていくのが良いか?ということですね。
2020年1月から、どのような方針、戦術で、SEO対策を考えるか。
結論、その答えは
- ハウツーとその回答コンテンツを作る
- 検索キーワードの答えを網羅したコンテンツを作る
- 検索キーワードに対しての関連コンテンツを増やしていく
この3つが重要なSEO対策の戦略指針になるのだと思っています。特に2020年は。
というのも、BERTアップデートによって、より、検索キーワードとwebページとの関連性が高まったわけです。
そこから、考えると、コンテンツは、より詳細かつ具体的な情報を、オリジナリティある情報を書いていけばいいはずなんですよね。
当たり前の話ですが、
「りんご おいしい食べ方」
みたいな検索キーワードに対して、webページの検索順位を上げたいなら、
「りんごのおいしい食べ方」をいっぱい書く。
焼きリンゴ、電子レンジでりんごを温める、フライパンで焼いてもいいかもしれない。
お砂糖につけるのでもいいかもしれない。
とにかく、より具体的なレシピと、その方法を書いていけばいい。
ただ、そこに、信頼性も必要とされるんですよね。
料理研究家のAさんが書いたレシピは、出版社のサイトからリンクされるかもしれないですよね。そうなると、そのwebページの信頼性は高まります。
料理をほぼしない、私。リンクされないでしょうね。
当然、私の書く、リンゴのおいしい食べ方のwebページは、ものすごくいっぱい書いても、料理研究家Aさんのレシピページには勝てないかもしれない。
ここで悲嘆にくれないでください。
検索キーワード「りんごのおいしい食べ方」では無理かもしれないですが、
「レンチン りんごのおいしい食べ方」では、私が、オリジナルで書いたレシピでコンテンツを作っているのであれば、しっかりと、Googleの検索結果の上位に出てくるでしょうね。
何度も書きますが、検索キーワードとの相性、関連性が重要なんです。
そして、ホームページ自体も、その内容をまとめているかどうか、網羅しているかという点も重要になります。
リンゴのレシピを1つのページにたくさん書いても限界があります。
Googleは、青りんごのレシピや、王林のレシピとか、りんごに関するレシピのページをたくさん用意されていると、豊富な関連ページを持っているホームページとして、認定してくれて、その結果、1つ1つのページの検索結果自体も上位に出されやすくなってきます。もちろん、それも検索キーワードとの関連性ですが。
いずれにせよですよ、Googleは、ユーザーに役立つコンテンツを求めているので、コンテンツの品質をしっかりとさせることは重要です。
そして、それをアピールするためにも、関連性のあるwebページ、コンテンツを作っていくことは重要なんですよね。
以下は、Google検索の広報?役のダニー・サリバン氏のツイッターです。
このつぶやきをまとめても、
If you have content that’s not fundamentally great in some way, dressing it up with badges, About pages or whatever very specific thing you somehow decide is the magic factor won’t help. It needs to be fundamentally great, unique, useful, compelling.
— Danny Sullivan (@dannysullivan) 2019年10月11日
Googleが求めるコンテンツは、
- ハイクオリティで
- オリジナリティがあり
- メリットがある
コンテンツだと、書いています。
ということで、
2020年1月から始める、SEO対策の戦略は、以下の3つだと解説したのです。
- ハウツーとその回答コンテンツを作る
- 検索キーワードの答えを網羅したコンテンツを作る
- 検索キーワードに対しての関連コンテンツを増やしていく
2020年のホームページ SEO対策の方法
SEO対策として、コンテンツをこれから、どう考えるか、どう戦略的にすすめるか。
その方法は、これです!
自分が、あるいは、自社が、ホームページに来て欲しいと思うユーザーを考えることです。
そのうえで、そのユーザーがGoogleで検索するであろう検索キーワードを考えないとですね。
以前みたいに、Googleサジェストのキーワードにばかり注力するのではなく、よりマーケティング的に、ペルソナを考える、というのが大事ですね。
たとえば、動画制作会社なら、動画を作って!と依頼してくれる企業担当者に、ホームページへ来て欲しいわけですよね。
それであれば、そんな企業担当者が、
- どんな人で
- どんな悩みがあって
- どんな言葉で検索をしてくれるか
を考えるんです。
ちなみに、どんな言葉で検索するか?は、属性によっても変わってくると思うんですよね。
属性によっては、たとえば、
「かっこいい」よりも、「イケてる」
といったキーワードで検索してくれるかもしれませんし。
それゆえ、この検索をする人の属性情報は、とても大事なんです。
SEO対策のキーワードから、具体的なコンテンツを考える方法
ここからは、実際に、ペルソナから、検索エンジン対策に落としていく方法を書いていきますね。
たとえば、上記で、勝手にペルソナをまとめると、
動画を作って!と頼みそうな顧客層を
30代、女性、美容ヘアサロン経営者
と設定したら、
- 安く動画作って!
- 広くサロンを見せる動画を作って!!
- 売上につながる動画を作って!!!
- きれいな髪の動画を作って!!!!
と思うかもしれないので、
上記に紐づく検索キーワードのハウツーコンテンツを考えて、そして、制作していけばいいんですよね。
こうすれば、広く、自社の美容サロンを見せられますよ。というコンテンツだったり、実際にこういう事例がありましたよ!というコンテンツ。
写真や、実際の動画とかを掲載できるとオリジナリティあるコンテンツにもなってきますよね。ヘアサロンなら、ヘアカットもいろいろ掲載していくことが重要ですよね。
具体例をいれて解説してみましたが、いかがですか?
2019年11月のSEO変動、Googleの検索アルゴリズム調整の影響
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