BtoBビジネス(企業間取引のビジネス)において、にわかに活況となっているマーケティングオートメーション。TV-CMなどで、IT企業などが、マーケティングオートメーションやデータ分析の自動化ツールなどを訴求していますよね。
たとえば、B-DASH
https://bdash-marketing.com/
堤真一さんや、おぎやはぎさんなどのタレントのTV-CMなどで宣伝をしています。
そんなマーケティングオートメーションの話を聞いていると、ナーチャリングという言葉をよく耳にします。
そこで、今回は、webマーケティングで話題になりがちな、ナーチャリングについて、まとめてみました!
ナーチャリングとは、見込み客の育成をすること:リードナーチャリング
ナーチャリングとは、リード(見込み客)の育成を意味します。見込み客の育成は、すなわち、顧客にすること、要は、買ってもらえるお客様にすることです。
育成っていうと、えらそうな話に聞こえますよね。
基本的に、マーケティングオートメーション領域で出てくるナーチャリングは、リードナーチャリングとも言われます。
集客されたリード(見込み客)の関心を高め、自社商品、サービスへの興味をつのらせる各種施策がナーチャリング施策になるわけです。
ナーチャリングは、あくまでマーケティングプロセスの1つ
勘違いされがちですが、ナーチャリングは、あくまで、マーケティングプロセスの1つです。
全体像としては、以下の3つのプロセスの1つです。
- リードジェネレーション
- リードナーチャリング
- リードクオリフィケーション
カタカナで書くと、上記、難しそうですが、まとめると、
- 集客
- 育成:情報訴求、興味関心を高める
- 選択、セレクト:顧客になってくれる可能性の高いお客様から優先度をあげる
ということになります。
ECビジネスで考えると簡単で、
- web広告で集客
- LPやコンテンツで、情報訴求+情報提供
- 買ってくれそうなお客様には、セグメントメールで限定価格、サービス案内
みたいなイメージですね。
ナーチャリングが重要な理由は、上記の流れの中で、真ん中になるため、お客様情報のまとめ、集約が行われるプロセスだからです。
これをなくして、webマーケティングは成立しえないわけではありませんが、効率的なマーケティングを行ううえでは、欠かせません。
BtoBにおけるナーチャリングの方法
ナーチャリングの方法論は、たくさんありますが、BtoBマーケティングにおける、よくあるナーチャリング方法をご紹介します!
- Webでの行動履歴、スコアリング
- メルマガ、メッセージ配信
- セミナー、イベント
- ホワイトペーパー
ナーチャリング手法1:Webでの行動履歴、スコアリング
ナーチャリングで1番多い手法はこれです。
お客さまが何のページを見て、いつ、問い合わせをしたか。
自社ホームページのどのコンテンツを見ているか。
そういったものになります。
Google Analyticsや、アドエビスなどのアクセス解析ツールなどで、そういった情報は取得できますが、MAツール(マーケティングオートメーションツール)でも、そういった機能のあるツールはたくさんあります。
オンラインでの行動履歴を見て、そのうえで、スコアリングをするケースもあります。
たとえば、商品詳細ページを見たら、10点。TOPページなら1点。FAQなら5点。
そういった点数から、お客様へのスコアリングを行い、点数が高いお客様は顧客になりうるなどの情報判定の基盤をつくるわけです。
メルマガ、メッセージ配信
これもよくあるナーチャリングの方法です。
ナーチャリングという言葉以前から、実践している企業は多いと思います。
ただ、運用を通しての調整をしているかどうかですね。
タイトル、本文、紹介商品のURLのクリック数などで、データからのアクションをまとめていくことや改善していくことが重要です。
また、最近では、メルマガだけではなく、LINEでのメッセージ配信も効果があるそうです。2019年の参議院議員選挙。
自民党がLINEアカウントを大量にもっていたことをご存知でしょうか。結果、情報を効率的に訴求できていることにつながっているのではないでしょうか。
このようにメッセージ配信を運用する技術は、個人ではなく、企業だからこそ、できることですよね!
セミナー、イベント
これもナーチャリングとしては、定番の施策です。
クローズドな環境で、セミナーを行い、そこで接触点を持つことで、わざわざ来場をしてくれるほど熱意のあるお客さまかどうかを判別したりもできます。
応用としては、webフォーラムですね。
今後は、IDやPWを個別に発行しての、webフォーラムでのセミナーなども、こういったナーチャリング施策として活用されそうですね。
ホワイトペーパー
実は、集客の面の強いナーチャリング手法のホワイトペーパー。
ですが、資料を送る、という単純作業として、とらえたら、ナーチャリングになります。
Aという商品の問い合わせ、けれど、関連商材についての知識として、Bの商材の資料を送る、というオペレーションをするだけでも、ナーチャリングです。
また、ホームページには掲載しにくい料金などの情報提供も、ホワイトペーパーなら、簡単にできます。
ホワイトペーパーの良さは、もうひとつあります。お客さんから別のお客さんへの流通です。つながりを出すこともできるのがうれしい限りですね!
ナーチャリングの効果
最近、ナーチャリングって効果あるの?なんて質問もされます。
確かに、上記のような施策であれば、すでにやっているよ!という企業や担当者もいるからでしょう。
ただ、これは、数の問題であることを理解してください。
10人向けでやっていたことを、1万人向けにやったとき、ナーチャリングの効果はあがってきます。
営業は脚だ!は、前時代的。と言われがちですが、一方で、数が重要なことは事実です。マーケティングツールが良いとされる理由は、この数をこなせるからなんです。
経営者の皆さん、ナーチャリングの効果を考えるとき、ホームページとチラシの違いだと思って下さい。
チラシは、作成して、配布します。配れる量は限りがあります。
ホームページは無数に情報を配信できます。
この違いです。
顧客データが活用しきれていない企業が多いのは、結局、やりきれないからなんですよね、こういったマーケティングプロセスを。
それを大量にできるのが、マーケティングオートメーションなんです。
ただ、そもそも、そのツールを使いこなせない、使うのにお金が大量にかかる、という思いがあるなら、アウトソーシングすることも1つの方法です。
繰り返しになりますが、ナーチャリングの重要なポイントは、見込み客を顧客に育成すること。
それは、興味関心を高める情報の配信があってこそです。
それゆえ、上記を意識したオペレーションを作成して、オペレーションの実行だけを、別途アウトソーシングする、というのも1つの方法なんです。
まとめ:ナーチャリングはプロセスの1つ。オペレーションが大事
ナーチャリングとは何かを紹介してきましたが、簡単にまとめます!
- ナーチャリングは、お客を顧客にすること
- そのためには、情報の訴求、興味関心を高める施策が大事
- 情報分析&メルマガ&イベント&ホワイトペーパーはナーチャリング施策の1つ
- マーケティングオートメーションは上記の量をこなすためのツール
- ナーチャリングの効果は、量が出てきてから
- ツールにお金がかかるなら、オペレーションだけでも、アウトソーシング
ナーチャリングは、マーケティングの全体像の中で、あくまでパーツです。
トライ&エラーでオペレーションの改善なども視野に入れていきましょう!