企業の場合、法務部などのチェックを行って、記事やコンテンツの更新を行っているケースもあります。これは、普段のテキスト文章などで、思わぬ、法律違反になってしまうケースがあるからです。
企業のブログや、コンテンツマーケティングの記事などで、十分に注意しておかないと、ついつい、犯してしまいがちな法律違反。特に、フリーランスのライターなどに依頼をして、チェックもせずに、文章をそのまま掲載してしまうと発生してしまいますよ。
しかし、何を、どうチェックしてよいかがわからない、というケースもあるかと思います。そこで、今回は、企業ブログ、コンテンツマーケティングの記事制作で、主に注意しておいたほうがいいポイントや、法律について、ご紹介していきます。
コンテンツマーケティングで注意したい3つの法律
担当者でも、意外とわすれがち、忘れたい?法律関連のチェック。しかし、企業として、発信する場合、やはり、法規にのっとって展開すべきです。
そこで、まず、コンテンツマーケティングで注意したい3つの法律について、記載しておきます。
- 景品表示法
- 医薬品医療機器等法(薬機法)、健康増進法
- 医療法、医療広告ガイドライン
この3つが、まず気を付けておきたいところです。
特に、景品表示法については、広告、広報、販促、営業担当ベースでも、しっかりと把握をしておきたいところです。
わりと、キャンペーンや特集などで活用するケースもあるので、しっかりと覚えておきたいところですね。
では1つずつ。
景品表示法
景品表示法は、不当景品類及び不当表示防止法の略称で、関連する法規も非常に多いです。基本的には、商品やサービスの品質、価格、競合優位性、キャンペーンのときの表記等を偽って表示する、といったことを取り締まっている法規です。
(参考となる景表法のwebサイト)
消費者庁ホームページ
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/
消費者庁提供パンフレット 事例でわかる!景品表示法
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/pdf/fair_labeling_160801_0001.pdf
消費者庁が管轄です。
景品表示法は、
- キャンペーン
- コンテンツ
両面で、対象になります。
ホームページでも表現の方法などで、法律違反になるので、しっかりと、対応策をチェックしていきましょう。
主な景表法のNG行為、NGとなる告知方法
消費者に誤解をさせるような記述、記載方法などは、NGとなります。
そして、誘導が強引な広告、コンテンツもNGです。
主な景表法のNG行為としては、
- 優良誤認
- 有利誤認
というものがあります。
優良誤認は、商品やサービスのクオリティやスペック、効果などの内容を実際のものよりも、良いと誤解させるような表現であったり、明示的な根拠なしで、他社商品、他社サービスよりも良いものだと誤解させるような表示のことを指しています。
要するに、実際のものよりも良すぎるような表現は、NGなのです。
また、有利誤認は、商品やサービスの料金、契約条件、規定などで、実際の商品、サービスよりも、良いと誤解させるような表現、コンテンツのことです。
これはよくあるのが、ECサイトの定期決済で、2か月目以降は課金されるのに、無料とデカデカと掲載しているようなケースですね。
大きく初月無料などと書いてあればいいですが、2か月目の課金が、小さい文字で書かれていたりすると、この有利誤認になります。
実は、ランキングでの商品やサービス表示は危険で、ここに該当する可能性がありますので、気を付けてくださいね。
とはいえ、客観的な根拠があれば、別です。
たとえば、インターネットリサーチなどで調査をしていて、その情報に基づいているなどのエビデンスが明記されていれば、原則OKですが、都度、確認は必要な部分もあります。どこまで明確にしているか、といった部分が論点になります。
エビデンスをしっかりと残すこと、明記することが重要です。
医薬品医療機器等法、健康増進法
医療、健康にかかわる商品、サービスでなければ、あまり、この法律については、関係しないかもですね。キャンペーンなどでは、あまり出てこないです。
もともとは、薬事法といわれていたものです。
これが、平成26年11月25日から医薬品医療機器等法に代わって、医薬品医療機器等法という名前に変わっています。
ところで、どんな内容のコンテンツだと関連するかというと
- 健康食品、サプリ
- ダイエット食品、サプリ
のサービス、商品だと、かかわってきます。
いわゆる、やせたとか、目にいいとか、治ったとかを記載するとNGですね。
参考として、東京都の福祉保健局のwebサイトを掲載しておきます。
東京都福祉保健局ホームページ
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/kenko_shokuhin/ken_syoku/index.html
美容器具などの場合
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/iyaku/sonota/koukoku/huteki/k_zakka/ihan07.html
化粧品の場合
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/iyaku/sonota/koukoku/huteki/k_zakka/ihan07.html
気になる場合は、上記を参照してください。
医療法 医療広告ガイドライン
クリニック、病院、医院、診療所などが対象となる医療法。原則、webサイトでの記述、コンテンツについても、結構厳しく、規制が入っています。
もともと、医療法は平成29年6月に改正されました。そして、医療広告のガイドラインもこのとき、一緒に改定されています。
実に細かいのですが、
- 虚偽広告
- 根拠のない数字の表示
- 専門などの表現
- 施術未経験者による施術した内容のコンテンツ記述
- 日本一
- 根拠のないランキング表示
- 主観の体験談
- ビフォーアフターの画像
などなど、非常に多いです。
さっそくですが、以下を参照してみてください。
厚生労働省 医療法における病院等の広告規制について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/
医療広告ガイドライン 別紙3
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000209841.pdf
医療広告ガイドライン 別紙3は、結構な量なので、うーんと思ってしまうかもですが、何かあってからでは遅いです。
まとめ 善意でも法律違反となるコンテンツもあるので、コンテンツ掲載には十分注意を
いかがでしたでしょうか?
多くのwebサイトでは、法律違反はないと思いますが、企業、法人として、コンテンツを展開するうえでは、重要な部分の多い法律や広告ガイドラインをご紹介しました。
善意で書いたコンテンツ、ブログであっても、トラブルになるケースはあります。最低限のチェックは常にするようにしておきましょう。
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