株式会社Geoloniaと一般社団法人不動産テック協会が、日本全国の住所マスターデータをオープンデータとして無料公開しはじめました。
住所データをオープンデータ化してくれたことで、住所データの標準化が進みますね。
これによって 地図システムとの連動や、DBの標準化がしやすくなります
- 商圏分析システム
- PRリーチシステム
などにも活用が可能です。
この住所のマスタデータは、Geolonia 住所データという名前のオープンデータです。無料なので、お得に使えて、嬉しい限りですね。
今回は、住所マスターデータ Geolonia 住所データ について解説します。
住所マスターデータ Geolonia 住所データ とは
Geolonia 住所データ 公式ホームページ
https://geolonia.github.io/japanese-addresses/
Geolonia 住所データとは、株式会社Geolonia(ジオロニア)と、一般社団法人不動産テック協会が、2020年8月5日に提供を開始したオープンデータです。
オープンデータは、誰でも、無料で利用のできるデータということです。
しかも、毎月更新していくんだとか。
いろいろ町名とかが変わっていく日本。
住所データの変更が速いのは、いいことですね。
ちなみに、Geolonia 住所データのライセンスは、CC BY 4.0 になり、
同梱されているデータ生成用のスクリプトのライセンスは MIT ライセンスです。
CC BY 4.0 とは、表示 4.0 国際 というライセンスみたいです
参考)クリエイティブ・コモンズ
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
MIT ライセンスについては、こちらを参照してください。
MIT ライセンスは、カンタンに解説すると、
自由に利用していいけど、プログラムソースに許諾内容は書いてね!というものです。
参考)MITライセンスってなにそれおいしいの?って感じなのでメモ((φ(・д・。)
https://qiita.com/yyama2/items/20bdf5e914c20025498a
Geolonia 住所データ の 扱うデータ
住所マスターデータ Geolonia 住所データ では、こんな情報を取り扱うそうです。
- 都道府県コード
- 都道府県名
- 都道府県名カナ
- 都道府県名ローマ字
- 市区町村コード
- 市区町村名
- 市区町村名カナ
- 市区町村名ローマ字
- 大字町丁目コード
- 大字町丁目名
- 緯度
- 経度
なお、各データの、もととなるのは、以下のホームページなんだとか。
国土交通省位置参照情報ダウンロードサイト
https://nlftp.mlit.go.jp/cgi-bin/isj/dls/_choose_method.cgi
郵便番号データダウンロード – 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/zipcode/download.html
そして、お分かりかと思いますが、日本全国の町丁目レベルまでは、このGeolonia 住所データ にて 取り扱っているデータレベルになります。
Geolonia 住所データ 活用方法
日本全国の住所マスターデータなので、さまざまな情報システムに活用できます。
一般社団法人不動産テック協会においては、不動産IDの整備に活用するんだそうです。
たしかに、不動産の情報は、まばらになっていますよね。
「3丁目」「三丁目」でも表記が変わります。
データ上は、別のものになったりします。
また、丁目や番地を数字で記載するケースもありますよね。
さらにいえば、丁目や、番地以外の表記もあったりします。
緯度経度情報をもとに、たとえば、正確な住所情報を表示していくのもいいですよね。
また、ユーザーが入力している表記のゆれや、郵便番号の入力から、正しい住所表記を統一して、DBに登録していくことも可能です。
これによって、DBのデータが標準化されます。
結果的に、そのデータを下に、住所や地名から、緯度経度を活用して、特定位置から何km以内に住んでいる人のデータを調べることができるようになります。
いわゆる、ジオコーディングです。
参考)
ジオコーディングとは
https://business.mapfan.com/blog/detail/628
他サービス の 住所データ マスタデータ
住所データのマスタデータは、他のサービスでも提供されています。2つほど、ご紹介します!
住所.jp
住所.jp 公式ホームページ
http://jusyo.jp/csv/new.php
住所データのマスタデータをCSVファイルでDLできます。
ただし、緯度経度までは調べられません。
ですが、無料です。
ちなみに、
SQLでも提供はされています。
http://jusyo.jp/sql/new.php
国土地理協会
国土地理協会 公式サイト
http://kokudo.or.jp/master/index.html
国土地理協会も、提供してくれています。
利用用途は同じで、
- 住所辞書として
- テリトリー管理用データとして
というかんじです。
ただし、住所マスターデータは、自分で作ったりすることもできますが、とにかく、お金がかかります。メンテナンスもかかりますし。
Geolonia 住所データ 運営/スポンサー団体
一般社団法人不動産テック協会
一般社団法人不動産テック協会 公式サイト
https://retechjapan.org/
株式会社 Geolonia
株式会社 Geolonia コーポレートサイト
https://geolonia.com/
追記!住所から位置情報 取得 オープンソース Web API
住所の文字列から位置情報を抽出でき、無料で活用できるwebのAPIを見つけたので、あわせてご紹介します。
Community Geocoder コミュニティージオコーダー
というAPIです。
Community Geocoder コミュニティージオコーダー 公式サイト
https://community-geocoder.geolonia.com
住所を入力すると、地図上の位置を返してくれる、優れたAPIです。
緯度経度情報の取得に活用できますね。
しかも、このAPI。
レスポンスも高速。
サービス提供してもいいのではないか?と思うくらいです。
webサイトから、その速度は、体験できます!!
Community Geocoderの情報ソースは
Community Geocoderは、日本の国土交通省の位置参照情報の「大字・町丁目レベル位置参照情報」を利用しています。
そのため、日本国内で、ある程度の精度の位置情報を取得できます。
GitHub上に置かれているので、以下、ソースなどご参照いただけます!
https://github.com/geolonia/community-geocoder
上記のサイトに記述がありますが、静的ファイルとしてジオコーディング用の API をホストしているため、サーバーを用意しなくても利用可能です。
サンプルコードも、GitHubにあります!
まとめ 無料 オープンデータ 住所データの標準化を推進
CRMがどんどん強化、システム化されている世の中です。
データのオープン化によって、データの標準化ができるなら、安いものですよね。ジオコーディングができるなんて、さらに嬉しい限りです。
なぜなら、地図データと連動できるからです。
これによって、よりわかりやすいwebシステムで、CRMシステムなどの開発が可能になります。緯度経度情報をもとに、web広告なども適正化しやすくなるかもしれません。
データデスクとして、いろいろな情報を扱っている会社にとって、オープンデータの価値は高いです。