サーバに詳しい方なら、ご存知でしょうが、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)というサービスがあります。
一般的には、シーディーエヌと呼ばれますね!
これは、サイトのスピードアップに役立つサービスなんですが、普段、あまり、サーバなどのインフラにかかわりがない場合、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)自体を知らないケースも多いと思います。
便利なサービスなんですが、意外と、認知度の低い、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)。ホームページを速くする方法の一つです!
今さら聞けないCDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)について、ご紹介していきます!
CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)とは
webでいろいろな情報(コンテンツ)を配信する際に、最適化したネットワークのことです。
といってもわかりにくいので、具体的にいうと
- ホームページ上の画像、CSSなどの静的コンテンツを、ホームページにあるサーバとは別のサーバでキャッシュ
- 上記の別サーバーが、静的コンテンツを代わりに配信
そして、この別サーバのことを、CDNサーバ といっています!
というような仕組みです。
ちなみに、物理的にも近いサーバで配信する意味合いも含まれます。
これによってネットワークやサーバの負荷が分散され、Webサイトの表示速度の向上にもなる仕組みになります。
CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)の利用シーン
CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)は、どんなときに活用できるサービスなのでしょうか?
具体的に書いていくと、
- キャンペーンでアクセス集中してサーバーがダウン
- ヤフーニュースに掲載されてアクセス集中してサーバが落ちた
- web広告を大量に流した結果、サーバが落ちた
- ホームページの表示速度が遅い
- いわゆる、アタックの的になっている
- サーバのスペックが弱い
- サーバの引越しをするコストがない
こんなときに、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)は活躍します。
CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)の効果
上記に書いたこととかぶりますが、基本的には、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)を入れると、ホームページが速くなります。
というところで、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)の効果、メリットを書いていくと、
- ホームページが速くなる
- webサーバの負荷が軽減される
- 同時接続数の上限をあげることができる
- サーバのスペックを落として、コストの削減
というところがメリット、効果になります。
CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)の効果事例としては、こんな内容が書かれています!
◆ウェブアクセラレータON時
平均CPU負荷 : 21%
平均送信帯域 : 7.8Mbps
◆ウェブアクセラレータOFF時
平均CPU負荷 : 46%
平均送信帯域 : 48Mbps
出典:さくらのナレッジ
https://knowledge.sakura.ad.jp/7085/
ほかにも、あのピーチジョンのサイトでも導入事例がありました!
オリジンサーバの負荷を約10%削減
eGift、動画の活用などの新規展開
出典:ITMEDIA エンタープライズ
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1502/23/news086_2.html
そもそも、ホームページの表示が遅くなる理由
いろいろな環境的な問題もありますが、ホームページの表示が遅くなる理由は大きなところで、5つの理由があると思っています。CDNによって、いくつかは解消できるんですけどね。実際のところは。
プログラムが重い、悪い
これは、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)で解消する問題ではありません。根本的な問題で、プログラムの改修が必要なケースです。
無駄なリダイレクトや、DBの呼び込み、DBのチューニングがされていない。
あげれば、限がないですね。この問題は。そして、意外とよくある課題です。
アクセスの集中や混雑
一度に多くのユーザがアクセスして、サーバやネットワークに負荷がかかると、ホームページの表示は遅くなります。
混んでいるお店屋さんの入り口が渋滞するのと同じです。
サーバとブラウザとの物理的な距離
これもわかりやすい話ですが、コンテンツのおいてあるサーバが北海道で、仮にスマホでイタリアからアクセスすると、当然のように表示に時間はかかります。
物理的に距離が離れていると、物理的に、データ転送量が変わり、少なくなります。その結果、ホームページの表示速度は低下します。
サーバのスペック不足
これも当たり前の話ですが、そもそものサーバのパワーが低いと、ホームページの表示速度は遅くなります。
安いパソコンで、計算をたくさんにすると、パソコンが重くなるのと同じ話ですね。
コンテンツの容量が重い
そして、これもわかりやすい話ですが、そもそも表示するコンテンツの容量が重いと、それだけホームページの表示速度は重くなります。
テキストの表示と、動画の表示で違いがあるのは、こういう理由です。
では、どんなCDNがあるのでしょうか。
CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)の種類
いろいろな会社が提供しているCDNサービス。いくつかご紹介します!
Akamai(アカマイ)
世界最大手で、世界中にCDNサーバがあります。
グローバル展開している企業の場合、ここのCDNを使用していたりします。
セキュリティ対策でも有名なwebサービスです。
老舗のwebサービスなので、知名度は、抜群ですね!!
アマゾンのCDNサービス Cloud Front(クラウドフロント)
クラウドフロントは、AWSのサービスです。
従量課金制です。
データ転送量とHTTPリクエスト回数による課金制
ワードプレスなどでも簡単に導入ができます!
料金も安いのが特長で、月額 約20.9 円~/GB という低価格。
仮に、1ページ100KBで、1万人アクセスすると、1GB。
これで20円です。安いと思いませんか?
ある程度の企業のホームページで、月間100GB~300GBなので、2万~6万円程度で、速いホームページになれたりするわけです。
無料 CDNのCloud Flare(クラウド・フレア)
無料で、CDNが利用できるサービスです。もちろん、個人のホームページレベルでしか、無料利用はできませんが、お試しはできると思います。
Cloud Flare(クラウド・フレア)
https://www.cloudflare.com/
英語なので、いろいろとわからないとつらいですが。。。
2020年に、日本法人もできたので、今後の展開に期待です!
無料のCDN、Cloud Flare(クラウド・フレア)を導入してみた
このnetNewsにて、Cloud Flare(クラウド・フレア)を導入してみました。
最初、Cloud Flare(クラウド・フレア)の登録をして、ネームサーバでの設定をして、というかんじでやってみたところ、だいたい、30分くらいで、設定は完了。
実際この使っているサーバの環境のせいで遅いときは4秒くらい表示にかかっていたのが、なんと2秒くらいに圧縮できました。スピードアップ達成です。
これ、ほかのXサーバなどで実施したら、もっと速くなるでしょうね!
ワードプレスの管理画面に入れなくなるのは?とか思ったりもしたのですが、そういうこともなく、かれこれ1ヶ月くらい経過していますが、非常に快適になっていると感じます。
これで無料なのだから、とってもいいですね!
webサービスがより便利になりますね。
まとめ:CDNって何?って聞かれたら・・・
CDNて、何?何に使えるの?と聞かれたら、こう答えましょう。
- コンテンツをキャッシュして、ホームページなどの表示を速くしてくれるサービス
- 最近では、無料のクラウドフレアみたいなCDNサービスもある
- AWSのクラウドフロントなども有名
- ワードプレスなどのCMSでも導入が可能
webサイトの表示速度改善によって、ECサイトなどは、売上がぜんぜん変わってくるケースもあります。
サーバの引越しだけではなく、
ぜひ1度CDNサービスの導入も考えてみてくださいね。