以前にご紹介しましたが、日本の企業間取引(BtoB)のEC化率は、まだ30%程度でした。国内のEC市場は、まだまだ拡大の余地があるわけです。
しかし、BtoBのECサイトと、BtoCのECサイトは、何が違うのでしょうか?これだけ、ECサイトが重要と叫ばれている中で、BtoBのECサイトの普及率が低いのは、何か違いがあるからに違いありません。
そこで、今回は、BtoBのECサイト開発において、必要とされる機能が何であるかをチェックリスト形式でまとめてみました!
BtoBのECサイトで必要な機能一覧
BtoBのECサイトで、必要と思われる機能をまとめていきます。
ただし、BtoCのECサイトで、通常付いているような、クレジットカード決済機能などの、いわゆる、標準的なECサイトに必要な機能は省きます。
- 複数のアカウントの法人管理機能
- 承認制会員登録
- webサイトのシークレット化
- 取引先毎の価格設定
- 商品管理機能
- 取引先毎の決済方法設定
- 複数の配送先登録
- 取引先ごとの送料設定
- 取引先ごとの商品閲覧設定
上記が、最低限必要な機能だと考えられます。
BtoBビジネスでのオンライン取引の課題
BtoBビジネスをオンライン取引にしたときに発生する課題あるあるが、実は、このBtoBのECサイト開発のときにでてくる話だと思います。
この課題解決をすることができる機能を用意できてこそ、BtoBビジネスでのオンライン取引を可能にするECサイト開発、ひいては、その開発に重要な機能のまとめにいたると思っています。
そこで、課題をまとめていくと。
FAXや電話、メールでの注文処理が多い
BtoBビジネスの場合、発注書のやり取りが通常です。
そうなると、結果的に、FAX、電話、メールでの注文が増えます。
そして、これらのデータを、業務システムに登録して、
場合によっては、
- 倉庫で在庫確認
- 他社への発注
となります。
しかし、この2重でのデータ転記のオペレーションは、効率が悪いです。
また、ミスの温床になっています。
受注入力業務のために、RPAを導入して、オペレーションをする、というのも1つの業務効率化の1つですが、
それ以前に、取引先が直接入力してくれたデータを活用したほうがいいですよね。
BtoBのECサイトがあれば、こういった受注業務の自動化につながっていきます。
もちろん、在庫確認や納期回答、発注処理、出荷案内のオペレーションは、ケースbyケースで残っていきますが、軽減化されます。
そもそも、誤発注の防止にもつながります。
取引先ごとの金額提示、見積もり作成で業務効率が悪い
同じ商品でも、取引先ごとに、商流や注文量が異なったり、配送先が異なるため、見積もり金額が変わったりします。
その都度、見積もりを作って、メールやFAXで送る。
これはこれでミスを防げるオペレーションではあるのですが、手間です。
BtoBのECサイトがあれば、取引先企業ごとに、商品の価格をかえて提示が可能になるため、1つ1つの見積発行の手間もなくなります。
見積もり業務の自動化になりますよね。
取引先ごとのカスタマイズで業務が増える
おそらく、日本のBtoBビジネスで、ECサイトが少ない理由は、これが最大のネックポイントでしょうね。
取引先ごとのカスタマイズです。
先ほどあげた取引先ごとの料金の違いは、その1つです。
ほかにも、取引先ごとのカスタマイズは列挙の暇がありません。
- 配送料金の違い
- 配送連絡の違い
- 提供する商品の違い
- 支払い方法の違い
お金や商品に関することだけでも、取引先ごとのカスタマイズ項目は、ざっとあげても、こんなにでてきます。
ECサイトを開発するときには、少なくとも、これらの取引先ごとのカスタマイズ項目はある程度、調整できるwebサイトを開発しておかないと、利用されなくなってしまいます。
場合によっては、リピート購入ボタンや、購入希望商品の一括CSVアップロード機能なども必要なケースがあるかもしれませんね。
店舗と法人の概念で請求が複雑
フランチャイズ方式の企業であったり、グループごとでの請求となる法人もいます。ただし、発注は個別の店舗、企業単位というケースもあります。
つまり、ここでさす、課題は、複数アカウントを1つの法人に対して請求できるようにしなければいけないケースがあるということです。
個人向けのECサイトでは、あまり存在しない概念です。
複数アカウントの注文に対して、1つの法人に請求をまとめられる機能がないと、この課題は解決できません。
BtoBビジネスにおけるECサイト開発の方法
BtoCと同じく、ECサイトの開発は、運用を考えてから行うべきです。
そのうえで、自社の提供するECサイトとして、どこまで機能が必要かを考えていくといいと思います。
そうなると、BtoBビジネスにおけるECサイト開発の手段としては、
1、ECカート導入
2、スクラッチでのECシステム開発
がベースとなります。
そこで、BtoBビジネスで、おすすめのECカートについて、ご紹介します!!
Bカート(ビーカート)
Bカートは株式会社Daiが運営しています。
月額9,800円~、と、明朗な金額を提示しているBtoBのEC専用カート。
ASPでの提供方式だから、サーバなどのインフラを考えなくてもいいんです。
もちろん、BtoBのECサイトとしては、かなりの機能を持っています。
毎月無料で機能やセキュリティアップデートもしているみたいです。
導入事例も多く、インタビューなどもwebサイトで多数公開されています!
ebismart(エビスマート)
ebismart(エビスマート)公式webサイト
https://www.ebisumart.com
BtoB向けのECサイト構築・導入などを行っているebismart(エビスマート)
株式会社インターファクトリーが提供しているECカートです。
クラウド形式ではなく、1社1社それぞれにカスタマイズして、ECサイトを納品してくれるタイプのビジネスモデルです。
初期構築費用は、300万円~と、高く感じるかもしれませんが、機能追加やシステムの改善が随時行われているので、安心です。
セキュリティなどは、BtoBのECサイトとはいえ、とても重要ですからね。常に最新の状態のECプラットフォームを使えるなら・・・
累計600サイト以上の導入実績
引用:ebismart(エビスマート) 導入事例ページ
https://www.ebisumart.com/example.html
鉄・資材センターのwebサイトなど、ザ・BtoBサイトの実物を見れます。
ebismart(エビスマート)は、カスタマイズ性に優れているシステムですね。
まとめ:BtoBのECサイトで必要な機能は自社課題の検討が重要
BtoBのECサイト開発で、重要になるポイントを解説しました。
必要な機能一覧
そして、
そもそも、よくある課題
について解説して、
BtoBのECサイト開発方法についても言及しました。
しかし、結局、BtoBのECサイト開発においても重要なのは、
- コスト
- カスタマイズ性
- サポート体制
だと思います。
ECカートを選ぶのであれば、この3点は、時間をかけて調べたり、検討していくことが重要ですね。