先日、クライアントの担当者の方から質問があったのが、コホート分析についてでした。
「コホート分析って、Google Analytics(グーグルアナリティクス)にあるけど、これは何に使うものなの?」
この担当者の方は、webマーケティングの部署に配属されてきて、1年ほど経過している方で、いろいろと、webツールの活用を積極的に勉強されている方です。
それでも、あまり目にしてこなかった、意識してこなかった分析項目のようでした。
そこで、せっかくなので、今回は、Google Analyticsのコホート分析について、簡単に解説しようと思います。
もちろん、機能の解説だけではなく、何に使うのかも、含めて、Google Analyticsのコホート分析について、解説していきます。
コホート分析とは?
まずは、そもそもの、コホート分析について、簡単にまとめます。
コホート分析は、年齢、時代、世代という3要素で分けられたユーザーの集団の行動変化を分析するものです。
基本的には、グループ化して、分析し、その結果、どれだけ、定着しているかを分析していく分析方法です。
もともとは心理学での分析方法のひとつです。
コホート分析の具体例としては、
エクスチュア総合研究所のこの記事を読むとわかりやすいです。
簡単に言うと、ある時点でのユーザーが、そのあと、購買行動をどのくらいしたか?などを追うことのできる分析方法が、コホート分析です。
Google Analyticsのコホート分析は?
Google Analyticsのコホート分析は、Google Analyticsの管理画面のオーディエンスの項目にあります。
Google Analyticsのコホート分析は、まだベータ版です。
しかし、この機能は、すでに、過去30日間や過去3ヶ月のユーザーがwebサイトにどのくらい定着したかを把握することができます。
要するに、リピーターを把握することに活用できます。
ユーザーを日別(日・週・月単位でセグメント可能)に区分けしてくれます。
例としてあげると、
- 2019/11/01 – 2019/11/30
- 2019/12/01 – 2019/12/31
- 2020/01/01 – 2020/01/31
この期間にホームページにアクセスしたユーザーが、
どのくらいの頻度で再度アクセスしてくれるようになっているかを把握できます。
ちなみに、この率を、webサイトへの定着率と定義しています。
コホート分析の重要性
リピート率が高いwebサイトや、webサービスは売り上げであったり、成長がしやすいですよね。
リピーターの価値の高さについては、いわゆる商売でいうパレートの法則(80:20の法則)の話です。
この法則をビジネスに応用し、
「売上の80%は全顧客のうちの20%の上位顧客(リピーター)が生み出している」
と言われています。
引用: AppGoose リピーターの育成
https://www.app-goose.jp/feature/realization/repeater.html
パレートの法則(80:20の法則)については、以下を参照してください。
https://www.movin.co.jp/consul/consul_think/pareto.html
定着率が高いサイトのほうが、いいわけです。
ということは、いかに定着率がでているかを、分析するツールとして、このコホート分析が重要なわけです。
Google Analyticsのコホート分析の項目
Googleアナリティクスのコホート分析で、選べる項目は以下になります。
ただ、コホートの種類については、ユーザを獲得した日付が、2020年1月現在は固定のものとなっています。
コホートのサイズ
どの期間を集団としてみるかを選ぶものです。
- 日別
- 週別
- 月別
で選択できます。
指標
- ユーザーあたりのセッション
- ユーザーあたりのセッション継続時間
- ユーザーあたりのトランザクション
- ユーザーあたりのページビュー
- ユーザーあたりの収益
- ユーザーあたりの目標の完了数
- 合計セッション
- セッション時間
- トランザクション数
- ページビュー数
- ユーザー数
- 収益
- 目標の完了数
- ユーザー維持率
で選択できます
通常は、ユーザー維持率で見るといいです。
期間
コホートのサイズによって変動します。
日別なら、
- 過去7日
- 過去14日
- 過去21日
- 過去30日
週別なら、
- 過去3週
- 過去6週
- 過去9週
- 過去12週
月別なら、
- 先月
- 過去2か月
- 過去3か月
Google Analyticsのコホート分析 使い方
大きく分けて、2つあります。
Google Analyticsのコホート分析の使い方は。
マーケティング分析で、広告施策 実施タイミングを決める
Google Analyticsのコホート分析は、定着率のデータが見られるので、要は、対象のwebサイトから、どんなタイミングで、ユーザーがアクセスしてくれなくなるかがわかります。
ということは、逆に考えると、そのタイミングで、再度PUSHするのが良いということになります。
たとえば、3日後のアクセスが落ちるなら、3日後に、フリークエンシーをきった、リマケのDSP広告を配信するとか、ですね。
広告だけではなくても、記事の追加なども、3日ごとに実施するなどもありかもしれませんね。
いずれにせよ、Google Analyticsのコホート分析なら、定着率を調べられるので、ユーザーへの最適なPUSHタイミングが調べられます。
Google Analyticsのコホート分析をSEO対策に使う!
実は、こういう使い方もあるんだな~という考え方になります。
Google Analyticsのコホート分析は、先ほど提示した項目から、ユーザー数や、セッション時間とかがはかれるので、SEO対策の分析にも活用できます。
タイトル名のリライトだけではなく、このような施策も、SEO対策としてできます。
定着率ではなく、指標を、ユーザーに関するものに変えてみると、わかります。
たとえば、指標を、ユーザーあたりのPVにして、見てみてください。
減少しているタイミングに規則性があるのであれば、
減少しているタイミングで、
- 記事数を増やす
- 内部リンクの多いまとめ記事を作る
などの施策もありかもしれません。
また、セッション時間という指標にしてみて見ましょう。
これも減っているタイミングに規則性があるなら、
その減っているタイミングの前に記事のリライトをしましょう。
文章量を増やすだけではなく、画像、動画コンテンツをいれこんでみるのも1つの方法です。これによって、webサイトの滞在時間が増えるかもしれません。
あるいは、記事ページ内からの導線を増やすというのも1つの手です。
まとめ:GAのコホート分析は、タイミングを知るツール。
Googleアナリティクスのコホート分析について解説しました。
GAのコホート分析は、簡単にwebサイトの定着率を測定できます。
そのうえで、どう、ユーザーが、減っていくか?というマイナスタイミングを分析できます。そのタイミングで、いかに、ユーザーにリーチできるような施策をうつかが、重要だと考えます。
webマーケティングの分析は、いろいろと増えていますが、無料でできるGoogleアナリティクスのコホート分析。
使わない手はないですね。
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