SEO対策などが目的で、ホームページの表示速度を速くしたい!というご相談をいただくことがあります。確かに、メーカーや不動産業、診療所などのホームページは、古いサーバを使用しているケースがあり、低いスペックのサーバを無理やり使っている場合もあります。また、古いプランなので、意外と高い料金になっているケースもあります。
そこで、登場するのが、サーバの引っ越し、移転です。とはいっても、物理的な引っ越しではないのだからといって、会社としては、サーバの引っ越しを、結構簡単に考えている場合もあります。しかし、サーバの移設は、意外と、時間もお金もかかる作業になることも多いです。特に、古いサーバの場合、プログラムが、その環境のバージョンで止まっていて、引っ越しをしても、プログラムが動かないというケースもあります。
そこで、この記事では、サーバ移転における、注意点をチェックリストとしてまとめてみました。サーバのレンタルサービスも、近年、かなり変わってきています。クラウドサーバの普及なども大きかったと思います。全体的にハイクオリティ、ローコストになってきている状況です。サーバの見直し、引っ越しをしたい方はこの記事を参考にしてくださいね。
サーバ移転 チェックリスト
サーバ移転における注意点を、列挙していきます。なお、この記事であつかうサイトのレベルとしては、中小企業が作ったコーポレートサイト規模を想定しています。大企業の数千ページもあるようなホームページは想定していません。
- 現在のレンタルサーバ契約の解約方法の確認
- 新しいレンタルサーバ会社との契約確認
- ドメイン名の所有者、管理画面、DNSの確認
- 現在使っているサーバの機能の確認
- 現在使用しているプログラムのバージョン、言語の確認
- 移転後の旧サーバへのアクセス方法の確認
- メールの確認
- ホームページの構成ファイルのDL方法の確認
- 新しいレンタルサーバへの接続方法の確認
上記が ホームページを、別のサーバに移転する際に気を付けるべきチェックポイントのリストになります。
1つずつ解説します。
現在のレンタルサーバ契約の解約方法の確認
これは、手続きと、タイミングの話に基づきます。
サーバの解約が、実は1年に1回しか受け付けてもらえない。
そんなケースも実はあるのです。
契約時に、何年契約で、という縛りをしていて、そのうえ、自動更新の契約設定をしていると、1年に1回どころか、数年に1回しか契約解除ができないというパターンもあります。スマホの2年契約みたいなものですね。
それゆえ、解約方法、解約時期などは確認しておきましょう。
また、解約タイミングは、原則、引っ越しが終わって、1か月以上は、余裕をもたせておく方が正解です。
理由は、サーバの移転がうまくいかなかった場合があるからです。
とはいえ、1か月くらいあれば、だいたいのサーバ移転は、なんとかなるので、そのくらいの余裕は持っておいた方がいいですね。
新しいレンタルサーバ会社との契約確認
引っ越し先になるので、当然ですが、新しいレンタルサーバ会社との契約方法の確認、契約を進めておきましょう。
レンタルサーバは、クレジットカードで決済するケースが増えていますので、クレジットカードなどの準備も忘れずに。
経理処理的に、コーポレートのクレジットカードを作れておくと、便利ですよね。
ドメイン名の所有者、管理画面、DNSの確認
サーバの移転で、地味に、トラブルになるのが、このドメイン関連です。
トラブルや、サーバ移転がなかなかできなかった事例を列挙すると、
- ドメインの所有者が社内にいない
- サーバ会社が所有者になっている
- ドメインの管理画面がない
- ドメインを保持している会社がDNSの変更をしてくれない
というケースです。
そんなのあるの?と思うかもしれませんが、意外と、ドメイン関連の話は、多いトラブルです。
特に、DNSを管理している会社が、DNSの変更をしてくれないというのは、たびたび見かけます。プロバイダなどで契約した場合に多いですが。
ところで、DNSって何?という方向けに、簡単にDNSについて解説しておきます。
DNSとは
DNSは、ドメインネームシステムのことです。
たとえば、ブラウザが、www.yahoo.co.jp というドメインにアクセスしたときに、どのサーバを見ればよいかを、ブラウザに案内してくれるシステムです。
インターネットではサーバへアクセスする際、本来は、サーバのIPアドレスに対して、アクセスをしますが、DNSが、このIPアドレスとドメイン名を紐づけてくれるのです。
それゆえ、DNSの設定を間違えれば、ホームページへのアクセスはできなくなりますし、サーバの引っ越しのときには、ドメインとサーバの紐づけの機能として、DNSの設定が必須になります。
現在使っているサーバの機能 確認
意外と、これも問題になるのですが、レンタルサーバ会社がpleskなどのグループウェアを同時に提供しているときですね。
サーバの移転をすれば、こういったグループウェアなども使用できなくなります。
場合によっては、これらのグループウェアのデータも移転しないといけなくなります。
注意しないといけない箇所です。
現在使用しているプログラムのバージョン、言語の確認
そして、サーバ移転で、ややこしい技術問題の1つが、これ。
現在使用しているプログラムのバージョン、言語が、新しいサーバで利用できるかどうか問題です。
今のレンタルサーバは、お試し利用ができることが多いので、お試し期間のうちに、簡単に移転をして、プログラムが動くかを確認しておく、という方法もあります。
しかし、これは、意外と短時間なので、怖いですよね。
引っ越しをしてくれる会社が同じ環境を持っていればベストなので、サーバの移転を依頼する企業側が、同じようなサーバ環境を持っているかどうかを確認しましょう。
ちなみに、私は、最近、これで、1か月で片が付くレベルのサーバ移転が、2か月かかりましたし、プログラムの改修で、工数も多くかかりました。
もともと、プログラムのバージョンアップで、見積もりを多くしておいたので良かったですが、結構、ハマるときは、ハマりますので、ご注意ください。
移設後の旧サーバへのアクセス方法の確認
この話の目的は
- 移転のあとで、ファイルをサルベージしたくなった時用の確認
- サーバ移転ができなかったときの切り戻しの方法の確認
になります。
こういった準備は大切ですからね。
メールの確認
メールの確認については、実は、上記で記載したサーバ会社が提供していた、他の機能の話と同様です。
メールサーバと、ドメインの紐づけは別になっていた
とか
メールは別の機能として提供されていた
といったかんじで、
新しいサーバに移行して、メールが使えなくなったという話もたまに聞きます。
メールは、ビジネスでは、大きなトラブルになるので、しっかりと、
新しいサーバ環境になっても、すぐに使えるように準備をしておきましょう。
ちなみに、メールは、DNSの切り替えに時間がかかることもあります。注意しておきましょう。
ホームページの構成ファイルのDL方法の確認
サーバの引っ越し、移転の多くの目的は、ホームページの引っ越しです。
それゆえ、古いサーバから、ホームページのファイルを、どうやったら、ダウンロードできるか、しっかりと確認しておきましょう。
たいていは、ファイルマネージャーなど、サーバ側にある機能で、一括で、DLできます。ちなみに、FTPなどで、DLするのは、時間もかかるので、おすすめしません。
なお、データベースなどは、しっかりと、ダウンロード後に、復帰できるように準備しておきましょう。
ただ単に、ダンプしただけでは、いざというときに、データベースの復旧ができなくて、困ってしまうケースもあります。
新しいレンタルサーバへの接続方法の確認
これは説明しなくてもですかね。
ただ、FTPで接続するのか、SCPで接続するのか、など、接続方法は、しっかりと確認をしておいた方がいいですね。
先程のDLの話同様、アップロードするのも、FTPなどでしていると、時間がかかります。SSHなどで、一気にアップロードできるほうが便利で、工数も削減できます。
サーバ移設 費用 は?
気になる、サーバ移設の費用。どのくらいが相場でしょうか。
サーバ間で、移設するデータ量、プログラム量、移設先のサーバ環境、データベースにも依存しますが、
数十万から、数百万程度が多いようです。
ボリュームゾーンで考えると、100ー200万円のようです。
まとめ サーバ移設 注意点 トラブル防止 の 準備 確認はしっかりと。
サーバの引っ越しの注意点、いかがでしたでしょうか。
サーバ移行後のトラブル防止や移行作業をスムーズに行うために、チェックは、しっかりとしておいたほうがいいですよ。
特に、現在利用しているサーバの機能、プログラム、そして、DNS。
ドメイン名の移行手続きや、ドメイン名の名義やDNSサーバなどは、契約関連なので、法務や事務の仕事と思っていて、手をこまねいていると、あとで、痛い目をみる可能性もあります。
また、サーバ移転しても、メールが旧サーバに届くことがあります。ドメイン名以外で、古いサーバへアクセスできるように、その方法については確認しておきましょう
ホームページ制作と合わせて、サーバの移転をご検討中の場合、特に、上記のことを注意して、安全運転でいけるといいですね!!
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