今回は、初心に帰って、提案書 で、網羅しておくべき内容、 構成 をまとめてみました。
ビジネス書では、いろいろな 構成要素 について書いてあります。場合によっては、A4一枚、すなわち、パワーポイント 1枚で施策内容を説明できる 企画書 にしないと、わかりにくいという話も書いてあります。
確かに1枚で説明できない企画内容は、解決策が、シンプルではないケースが多く、納得されにくいことは多いと感じます。
しかし、提案書としては、攻めのポイントだけではなく、守りの記述も必要です。
それゆえに、結果ある程度のボリューム、ページ数の多い提案書の方が理解してもらいやすいと感じることが多いです。
ただ、こんなお悩みも出てきます。
長い資料、何を書いていいかわからない
長いだけで、良い提案書 企画書にならない
そもそも、提案書の書き方がわからない
そこで!そんなお悩み解決のためにも、
提案書 構成 雛形 を作ってみました!
だいたい、このくらいあれば、十分バッチリな提案書になるはず。
むしろ、ページ数は多く、それでいて、わかりやすい提案書 の 書き方 になっています。
提案書 書き方:構成 フォーマット
提案書の書き方は、構成で決まります。
そこで、基本の構成としては、以下のような形に落とし込むと良いです。
基本1ページ1枚にしましょう。
もっといえば、1ページで、ひとつのことを書くというようにすると、伝わりやすくなります。
印刷するときに、紙や印刷代金はかかりますが、今は、ネット社会、デジタルワークの世界ですからね。
- 目的
- 概略
- 課題
- 対応施策、解決方法
- 施策内容詳細
- ターゲット、ファネル
- 事例紹介
- シミュレーション
- wbs、タスク
- スケジュール 横型
- クリエイティブ方針
- クリエイティブのラフ
- 見積もり
- 自社紹介
- ※扉ページ
ひとつずつ、解説していきます!
提案書は、目的 をまとめる
最初から、落とし穴になりがちな目的。
提案書で、目的を書いてこないケースは、意外とあります。
目的をまとめる理由は、
- 改めて提案書の意味を記載
- そもそも何のための提案か
をまとめるためです。
そして、この目的を書いていないがために、グズグスな内容の提案書になることも多いです。しっかりと、何のための提案書なのか、その目的を記載しましょう。
たとえは、ライブコマースの提案書なら、目的は、基本、売上獲得、などになるはず。
ただ、副次的に、マーケティングのテストとか、新しい販売チャネルなどもあると思います。
これらを記載することも大事です。
なぜなら、明確になっていないケースがあるからです。
提案書の書き方 概略 が重要
ここで、一枚で、この提案書で、何を提案するかをまとめておきます。
利用者、関係者、などを記載して、その利用内容を明確にする、のです。
5w1hをまとめれば良いと思います。
なるべく図の形式にした方がわかりやすいので、効率化のために、先に手書きをして、それから、パワーポイントに書くようにしましょう。
課題を明確に書く
そもそも、何が問題なのかを、明確に書くこと。
誰が、とかの、責任論ではなく、ここの部分が、今、こうなっているから、課題なのだ、というイメージです。
先ほどのライブコマースの提案書の例で、課題を書くならば、多くの企業の課題は、ECサイトでは、リアルな受け答えが、難しいこと。
お店であれば、リアルにやりとりできても、ECサイトでは、なかなか難しいですよね。
チャットボットで、代替する方法もありますが、相当数の声を全部回答できません。
というように課題をまとめるのが、提案書の書き方の王道ですね!
課題に対応した対応施策、解決策
当たり前の話ですが、課題をまとめて、その上で、解決策、対応施策の説明です。
もし、対応施策が複数あるなら、1枚は、その列挙のページ。
箇条書きで、この課題に対して、この解決策みたいな課題でまとめるとわかりやすいと思います。
施策内容詳細は、一枚につき、ひとつ。
そして、いよいよ施策内容詳細です。
施策の詳細をひとつにつき、ページ一枚で解説するようにしましょう。
もし、Web広告の媒体提案ならば、媒体資料を別につけても良いのですが、なるべく一枚にまとめておいた方がわかりやすいと思います。
実際リスティング広告の提案なら、簡単に一枚にまとめておくと、別の機会でも使えます!
ターゲット、ファネル
今回は、ターゲット、ファネルという括りで、提案書の書き方を説明しています。
施策について書く前のページに、ターゲットを入れるのでもいいのですが、その場合は、全体の中で、どの位置づけのユーザーに対して、施策を打つのかを説明する方がわかりやすくなります。
しかし、施策の後にターゲットをまとめる場合は、施策のターゲットという書き方ができるので、説明効率が上がります。
ファネルと書いたのは、商品やサービスのターゲット全体像をまとめて、そこから、今回の施策のターゲットは、このユーザー層、というまとめ方をするイメージになります。
たとえは、親子で使えるシャンプーの宣伝の提案書なら。
シャンプーのターゲットを明確にして、その中でも、Webユーザーは、この層で、こういうコピーや表現がクリックしやすい、といったプロフェショナルに見える書き方をしましょう。
ちなみにターゲットを、上記の例から、書いていくと、
ファミリー層
主婦
主婦の年齢は20から30代
子供がいる
子供の年齢は、4歳から8歳くらいまで
香りは、何何が好き
ドラックストア、スーパーで買う
という風にまとめていきます。
もっと細かく、具体的にまとめられると理想ですが。
あなたの信頼度も上がりやすくなりますよ!
みんなやってるから、やりたくなる事例紹介
日本特有の話かも知れませんが、ライバル企業がやっているという情報があると、導入しやすくなります。
まわりがやっているなら、その施策はコケにくい、イコール、責任逃れできやすい、という発想になりがちです。
それ故に、提案書の中での事例紹介は、重要なパートです。
事例紹介の内容を見て、初めて理解される担当者などもいます。
導入、実施シミュレーション
多くの提案書で、意外とないページが、このシミュレーションページです。
Web広告の提案書などでは、見積もりのページで、一緒になっていたりします。
システムの導入の提案書では、このページがないんですよね。
導入効果の説明は、あっても、その結果、来年は、このくらい売上が上がるかも知れないなどのシミュレーションは、なかなか作れないようです。
しかし、シミュレーションページがあると、期待値も上がってきて、提案が通りやすくなるのも事実です。
以前、ポイントシステムの導入効果について、シミュレーションページを作成して提案したところ、有名なSIベンダーではなく、私が、受注できたことがあります。
そのあとも、このシミュレーションページを使って、さまざまなシステムの導入ができています。
もちろん、シミュレーションページでは、数字の保証はしないということは書いています。それでも、数字を見ると、具体的な効果を感じてもらえます。
ちなみに、シミュレーションは、
- 表
- グラフ
で見せましょう。
テキストで説明できるものではありません。それ故に、元となるデータソースの開示、エビデンスの記載は重要です。
wbs、タスクを表現する理由は?
wbsは、タスクと、そのタスク担当、そして、いつまでにそのタスクを実行するかを記載するもの。
wbsは、いわゆるガントチャートみたいなものです。
なぜ、提案書で、wbsを記載する必要があるのでしょうか?
これは、そのプロジェクトにおいて、何をやって、誰が確認をして、その後、どうなるかを記載したロードマップになるからです。
このロードマップなしで、プロジェクトを進めるのと、そうでないのとでは、地図のない稼働と同じで、抜けや、漏れが、発生しがちです。また、結果的に、やることが何になるのか、が、不明確になるため、工数も見えません。
見える化を行うことは、企業の活動において、とても重要なことです。
そういう点でも、相手先の企業などにおいても、実施内容が分かる方が嬉しいわけです。安心感が生まれます。提案書には、wbsを是非つけましょう。
横型のスケジュール
wbsを使っているなら、横型のスケジュール表は、不要かもしれません。
タスクのみを、一覧にしている場合は、この横型のスケジュールを入れるようにしましょう。
スケジュールがあることで、提案相手に、いつまでに、該当タスクをすれば良いのか、期限はいつなのかを明示できます。
そもそも、多くの人はスケジュールを守りません。そんな時にこそ、スケジュールがあるとないとでは、相手側に責任の念を抱かせやすくなります。
スケジュールがない場合、いつまでやっていいかわからなかった、などの言い訳も封じられます。
クリエイティブ方針
提案内容によっては、クリエイティブが必要なこともあります。
- テキスト原稿
- メール原稿
- バナー画像
- 什器のイメージ
- 空間イメージ
そんなクリエイティブを作るときの方針を記載しておきます。
これはクリエイティブの内容によりますが、提案相手との認識あわせ、目的との齟齬がないかを明確にしてくれます。
往々にして、提案書とクリエイティブとのズレは、認識の齟齬や、論理矛盾が元になるので、方針をまとめておきましょう。
また、クリエイティブを作る人とのコミュニケーションにも有効です。
クリエイティブのラフ
クリエイティブの方針を書いても、結局、提案書の受け手側は、クリエイティブのイメージがつかないことがあります。
そんなことにならないように、クリエイティブのラフを作りましょう。
デザインセンスがないから、無理!
なんて、思ったあなた。
他社事例のコピペでもオッケーです。むしろ、ゼロから作りこむよりも、はるかに精度の高いクリエイティブのラフになるかもしれません。
また、あくまでも、クリエイティブのラフです。バナーや、デザインをやりたい方。作り込み過ぎないように、気をつけましょう。
おすすめ!採用される 見積もり 作り方
いよいよ、ここでお見積もりです。
営業の方なら、ここのページから、作る方もいらっしゃるかもですね。
お見積もりページを作る上で、とても大事なことを書きます。
もし、提案書を通したいと思うなら、ここで書く 見積もり 作成方法 を、是非活用してください。
採用されやすくなる見積もり、その秘訣は、それは、お見積もりを1つだけ作らないことです。
見積もりは、これをして、いくら?ということが伝わればいいので、もちろん、1つでも、用は足ります。
しかし、見積もりの目的は、その値段で、この提案をやりましょう、なんですから、採用されるようにしないと、ですね!
そのため、見積もりは、松竹梅の3パターンで作成することをおすすめします!
選択肢があると、人間は、その中で選びたくなるものです。
どんなに良い提案でも、1パターンの見積もりだと、やりとりが発生して、その結果、他社に持っていかれたり、時間が経過して、やらない、なんてことがおきます。
それゆえに、おすすめしているのは、松竹梅の3パターン。
そして、だいたい、その3パターンの見積もりの場合、竹案が採用されがちです!
金額の高い提案書であればあるほど、この見積もり作成方法は、うまくいきやすいです。
見積もりとセット!注意事項
さて、見積もりページのイメージもついたところで、見積もりページで、忘れてはいけない記述である注意事項について。
注意事項では
- 前提条件
- 消費税の扱い
- 納期
- 納品物
- 納品方法
- 支払いサイト
は、最低限書きましょう。
契約書で後でまとめても良いのですが、取引に関わる最低項目や、先に提示できるものは、伝えておく方が効率的です。
自社の紹介
自社について紹介するページを提案書の最後に入れるようにしましょう。
もし、作成した提案書が採用されなくても、次の機会で、また声をかけてもらえるかもしれません。そんな時に、この1枚。
どこの企画書なのか、すぐにわかるので、声もかけやすくなるわけです!
実際に、この自社紹介ページをもとに、お問い合わせをいただいたケースは、十件以上あります。
最後に、ページ数が増えているので、扉ページについて。
扉ページ:内容をカテゴリーごとに区分け
扉ページをつけることで、各ページをカテゴリごとに紹介できます。
オンラインでの提案でも、この扉ページがあると、とても便利に紹介できます。
また、クライアントなどが、この提案書を再度確認する時にも、扉ページの印象から、該当箇所が探しやすくなります。
とても便利な扉ページ。
提案書に、扉ページを入れるのは、面倒!という声もありますが、プレゼンのときに、役立ちますので、活用してみて下さい。
まとめ 提案書 書き方 量 が 多いから 良いわけではない
提案書 書き方 いかがでしたでしょうか。
これだけ項目を書けば、ページ数も多いから、提案書、大丈夫!など思うかもしれませんね。
しかし、提案書の目的は、案件の成立ですし、プロジェクトの成功です。
提案書は、あくまで、プロセスです。地図のようなものですので、提案書がうまくまとめられたからといって、満足しないようにしましょう。
作り終えた提案書は、見返すようにして、提案内容を説明できるようにすべきですし、論理破綻してないか、しっかりと整合性の確認をしましょう。
また、あくまで、提案書の目的から、外れていないかもチェックしましょう。
一方で、提案書は、お客様の役に立つものになっているかどうかという観点も重要です。受注に至らなくても、役立つ提案は、資産になります。お客様にとっても、製作者にとってもです。
提案書のページ数が多いから、評価されるわけではないことは、改めて認識しましょう。お客様の役に立つコンテンツになっているか。ここ、重要ですよ!